駐車場での悲劇
スーパーの駐車場に車をとめて、買い物に行きました。買い物が終わり車に戻ると、車に買い物カートがぶつかっていました。
見るとぶつかったところにはキズが付いていました。このようなことは割とよくあることで、食品スーパーで勤める私たちの頭を悩ましています。
もちろん、被害に遭われた方の方が腹が立って仕方がないことでしょう。買ったばかりの大事な新車にキズがつく。悲劇ともいえる出来事です。
この怒りは誰にぶつけたらいいのか?
買い物カートを放置した犯人?
そこの駐車場を管理している店?
それとも泣き寝入り?
犯人は誰かは分からない。自分が買い物に行っている間の出来事なのだから。しかし、泣き寝入りをしたくない気持ちも生まれます。
ことらは何の落ち度もありません。ただ買い物をしていただけなのですから。では誰にこのことを言ったらいいのか?真っ先に思い浮かぶのがその駐車場を管理しているお店でしょう。
今回はそう言った不満をぶつけられる私たち店員の立場から思うことを記事にしたいと思います。
モラルについて
私たちは子供のころから、「自分が使ったものは元の場所に戻しなさい」と教えられてきました。
その理由は次の人に迷惑をかけないためです。そして安全な社会を作る上で欠かせないマナーの一つです。
駐車場でのお客様の買い物カートの放置は、どう捉えるべきなのか?
勤め先の食品スーパーで先日、駐車場でお客様の車に、他のお客様が放置していたであろう買い物カートがぶつかっていました。
お客様に修理代を求められましたが応じませんでした。なぜなら、責任は買い物カートを放置された人にあるからです。
それでも、買い物カートは店の所有物なのに、それが車にぶつかるのは店の管理不足ではないのか?お客様はそう言って、なかなか御納得されませんでした。
このケースでは、店側は気の毒と思いつつも修理代が出せません。苦しい気持ちになっています。まずはその苦しい気持ちを御紹介します。
もしも自分の車がこんなことになったら?そう思うと悲しくなります。
普通に買い物に来ただけなのに、何の落ち度もないのに、買い物カートを置き場に戻さずに放置するマナーの悪い人のせいで、こんな目に合う。自分がこんな目にあったらと考えると他人事でなくなります。 その時、見ていたらと思うと申し訳ない気持ちにもなります。
店に修理する責任がないとはいえ、店側はこの様なことがおきないように、頻繁に駐車場に買い物カートが放置されていないか巡回をしています。
しかし、不特定多数のお客様が来店される中で、ふと目を離したすきに、このような事故が起きることもあります。
限られた人員の中、100%防ぐのは難しいとはいえ、あの時見ていればと思うと、後悔します。
お客様の御納得にとても時間がかかることがあります。
すぐに御理解される方も多いのですが、店の管理責任を問われ、なかなか御理解されない方も多いです。
どんなに時間をかけられても店側が修理代を出すことは出来ないのです。お客様の貴重な時間を奪うことにもなるので、気の毒に感じます。
真実は分からない。
他のお客様が買い物カートを放置したのが原因と思うのですが、はたして本当にそうなのでしょうか?目撃者がいない。誰かのいたずらであることも考えられます。
原因が特定できない事故に、店側がほんの少しでもと修理代を出す。そのようなことになると、今後それを悪用する人が出てくるかもしれません。自分で買い物カートを車にぶつけて言いがかりをつけてくることも考えられます。
店が責任を負えない理由
店が責任を負えるのは従業員が買い物カートを動かしていて車にぶつかった場合です。買い物カートを危ない場所に放置するマナーの悪いお客様の行動までは責任を負いかねます。
もし、不特定多数のお客様のカートでの事故すべて、店側に賠償責任が発生するとなれば、どうなるのでしょうか?
日本全国のスーパーは買い物カートの貸し出しそのものを見直さなければいけません。
最後にお願いです。
ほとんどのお客様は使用後の買い物カートを置き場に戻されます。しかし、急いでいる、混んでいるからと駐車場の危ない場所に放置される方が少なからずおられます。
店側はこのような事故をおこさないためにも巡回をしています。しかし回収が追いつかずに事故につながることがあります。
このような事故を見るたびに、もしも自分がこんな目に遭ったら?と思うと辛い気持ちになります。
急いでいる気持ちは分かるのですが、だからと言って買い物カートを元に戻さない行為は他人に多大な迷惑をかけることになります。
どうか御使用後の買い物カートは置き場に戻して下さい。それが私たち店員のお願いです。