相次ぐドローン落下事故 専門家が正しい使用法を解説
岐阜県大垣市の大垣公園でイベント開催中に小型無人機「ドローン」が落下し、参加していた男女6人が軽傷を負う事故があった。
事故が起きたのは4日に行われた「ロボフェスおおがき2017」。関係者によると、上空から来場者にお菓子をまいていたドローンが落下し、5~48歳の男女6人が額などに軽傷を負った。
落下したドローンは直径約85センチ、高さ約55センチ。「都こんぶやクッピーラムネの小袋など、傾くと落ちるような軽いお菓子100個ほどを搭載して、来場者の方にまいていた」といい、重量はお菓子を含めて約4キロ。自作機として許可を受けていたという。
操縦していた同県各務原市の男性(37)は、機械の故障や電波障害などの可能性を示唆していると伝えられているが、ドローンに詳しい関西ドローン安全協議会の谷口淳一理事は、どのような制御システムを使っているのか分からないとした上で「ドローンの操縦に使っているのは2・4ギガ帯で、Wi―Fiの周波数帯と同じなんですが、ドローンのコントロールは映像のやりとりと違って混信することが少ない。可能性としてゼロではないが、電波障害は考えづらいですね」と語る。
一方で、機械の故障については「急激にパワーをかけたり、違うところに電力を使うと電圧変化が起きて、制御装置に影響することがある。バッテリーの急激な電圧変化が原因で不良を起こしたのかもしれない」との見解を示した。
今回、自作機だったことには「信頼性の高い機種は審査を省略したりもできますが、自作機はかなり審査が厳しい。自作機ゆえに不具合が生じたのかもしれない」(同)。
とはいえ、谷口氏は「いずれにせよ、飛ばす人は『急に落ちた』とかは絶対に禁句。万が一を常に想定していないといけない」とバッサリ。その上で「そもそも、人の上にお菓子を落とすなんて言語道断で、ずさんな企画」とイベント自体にも疑問の目を向けた。
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