いつきログ りにゅ~ある(仮復旧)


またまた昔話で恐縮だが、これも時効だろう。
本人の名誉のためもあるし。

このプログラム、実は僕の大学のM先輩に頼みました。
4年上の・・・とか言い始めると関係者は誰だかすぐに解るだろう。まぁ解ってもいいのだけど。

高校から長年お世話になった人で、大学でもずっとつるんでて、なんと当時出来たての京都大学メディアセンターで助手をやっていたお方だ。
筋金入りだ。
後に独立して、今もアプリケーション開発の会社を経営している。

頼むのは彼しかいない、最初からそう確信していた。

しかし当時は、会社にバレるとなんだかんだと言われる。とにかく「余計なことするな!」と言われていた時期だ。
僕は隠密に先輩に事情を説明して、頼み込んだ。
クレジットもなしで、下手をすればノーギャラかも知れない、でもこういう内容なんで、面白そうでしょ?やってよ?
まぁ強引な説得をした。
しかし先輩は飲んでくれた。長年の知己だからこそ思い切って一肌脱いでくれたのかも知れない。

いや、僕はそうは思っていない。
やっぱり『ハルヒ』という作品に、先輩は楽しそうな空気を感じ取ってくれたに違いない。


こうして全国のプログラマーも舌を巻くプログラムが本編上に打ち出された。
そりゃそうさ、最高学歴だもんな!(ドヤァ) 

多分後日、先輩にはメシを奢ったはずだ。
違ったっけ?


それだけではない、この話数のクラシック曲は全部僕が決めた(実は最終話も)。
決めたどころか、僕の個人所有のCDを音響現場に持ち込んだ。
『銀河英雄伝説』みたいな話数にしよう!となったから、これは僕の自家薬籠中の物だ。

しかしCDまで持ち込むとなると、権利的にかなりややこしい。揉めるかな?
しかし音響監督のT氏は、
「うん、これで行こう!」
二つ返事で流し込んでくれた。

後に角川のIプロデューサーから「権利許諾にいくらかかったと思ってるの!」と冗談交じりでどやされた。
しかし彼もまた、ダビング時に止めに入ったり、異論を挟んだりしなかった。
これが正しい、ここが勝負どころだ、と確信したのだろう。

そういう空気が『ハルヒ』を名作たらしめたのだ。
京アニのスタッフも熱かった。「皇国の興廃この一戦にあり!」とばかりの勢いだった。
その想いは作品に乗り移るのだ。決して打算で作っていてはこうはならない。


何度でも言うが、想いが全てなのだ。
それを僕らは、作品で証明した。


これからもう一回、できるかな?
もう一回が限界かも。