松井市長と交渉したいと要望し続けている基町の明日を考える会の徳弘会長(トップ画像説明)
「ずっと決まりません」「仕事はしてます、話は(市の担当部署で)してますから」「でも、まったく決める気ないんだな、とみんなは思ってますよ」
以上は9月28日、広島市議会総務委員会の中での議員の発言である。
みんな、とは広島市議会のほか、広島市民、サンフレッチェ広島、サンフレッチェ広島サポーターを指す。
松井市長の責任はあまりに大きい。そのことを市議会内で何度も指摘されては市の担当者が「手順を踏んで進めている」的な答弁を繰り返している。
「決める気ない」のに振り回される側もそのことに気づいている。
ほかでもない。基町地区の住民のみなさんだ。
基町地区の住民の中にもさまざなな思いはある。だが、ポイントはひとつ。
簡単に言うと、あれこれ説明されても誰の責任で何をどうしたいのか?
もっと言えば、そもそもなぜ「中央公園」に話が飛び火するのか?「旧広島市民球場跡地」や「現在のエディオンスタジアム広島」や「広島みなと公園」でスタジアムの話を進めるはずだったではないか。そんなことに我々を巻き込む暇があったら、基町地区に山積する問題に向き合って欲しい、ということになる。
以上は基町地区で取材をずっと続けてきた中で、膨大な発言を短くまとめたもの、ということになる。
ただ、これは巷で声が上がっている「基町地区住民のエゴ」ではない。改めて紹介するが広島市議会の中でも広島市のサッカースタジアム問題に対する姿勢に関して同じ角度から見た厳しい声が飛び交っている。
基町の明日を考える会の徳弘親利会長は住民の総意を次のように話し、12月には広島市、県、広島商工会議所の3者側と話し合いを持ち、根本的なことをもう一度正す、としてる。
徳弘会長の話
向こうからは何も言ってこないので、12月には話し合いをするようお願いする予定です。まずは市長はどうなっとるんか、ということ。私はこの問題で最初から松井市長と直接、話をすると担当者には言い続けています。当然でしょう。こっちも代表者、それなら広島市も責任者に出てきてもらわんと。担当者の言うことはコロコロ変わるし、アテにはならん。
基町は国や県や市が作った街で、戦後長い年月をかけ、住民主体で形作られてきた地域です。もしも大きなことがあるなら、住民のみなさんと市や県や国も一緒になってやっていかんといけません。
先日もある会合で市長と目が合いましたが、さっと向こうに行かれましたよ、市長は。周りのみんなが「会長、踵(きびす)を返されましたね」と。そんなんじゃあね…。
市長に基町に来てもらい、何で旧広島市民球場跡地、宇品、広域公園はいけんのか、何で中央公園、中央公園と言うんか、を短く、わかりやすい言葉で説明してもらいたい。お役所用語は不要ですよ。
例えば、旧広島市民球場跡地はいけん、と今まで説明しておるけど、久保さん(サンフレッチェ広島会長)は建設費用も出す、いろんな問題も解決してスタジアムはできる、と言うとるんでしょ。それが何でできんのか?理解できんね。
基町の住民の意見としても、ここ(中央公園)以外なら旧広島市民球場跡地がええ、と言うとるし、これまでの話合いの中でもそういう意見は伝えたけど、なんやかんや、よう分からん理由をつけとったよね。
そこではっきりした理由を(担当者が)言わんかった。そんなこと、我々も気づいとる。これは広島市民のみなさんの考えでもあるでしょうしね。
広島県は市に(スタジアム候補地決定の作業を)投げたんじゃけ。そういや、湯崎知事もこの前、挨拶さしてもらう機会があって、ある人から紹介してもろうたんですが、これが知事も一瞬、顔色が変わっとった。そこでもまたみんなに言われてね、ほんまにね…
その話は置いといても、こっちも責任者が出て、12月は今度こそ市も市長が出てこんと…。
それを12月にやる予定です。まあ、またまた最初から、ということです。基町は最初からスタジアムには反対と言うとる訳ですから…
広島新サッカースタジアム取材班
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