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印ニューデリー、厚いスモッグで全小学校休校 公衆衛生緊急事態
2017年11月8日 17:03 発信地:ニューデリー/インド
【11月8日 AFP】世界で最も大気汚染が深刻なインドの首都ニューデリーで7日、市内を厚いスモッグが覆う中、当局などが公衆衛生緊急事態を宣言し、全小学校の一時休校を命じた。
米大使館のウェブサイトによれば、ニューデリー市内における人体に有害な微小粒子状物質「PM2.5」の指数は703。この数値は、健康に害があると定められている指数300をはるかに上回る。地元当局は、今後数日間は状況が悪化すると警告している。
インド医師会(Indian Medical Association)は衆衛生緊急事態を宣言し、ニューデリーの自治体に「全力を挙げてこの脅威を食い止めるよう」促している。
ニューデリーの大気汚染問題は国民からも激しい怒りを招いており、マニッシュ・シソディア(Manish Sisodia)デリー首都圏副首相は8日、ニューデリーの全小学校の休校を命じた。
2015年の政府統計によれば、デリー首都圏の小学校の児童数は200万人近い。ニューデリーの6000校で屋外活動が中止されたが、大気汚染のレベルはまだ深刻だとシソディア副首相は述べている。
世界保健機関(WHO)は2014年にニューデリーの大気汚染は世界で最も深刻で、中国・北京を上回るとしていた。以来、インド当局は火力発電所を一時的に封鎖し、車の通行量も封鎖するなどの措置を講じてきたが、多くの住民は、対策がほとんど追い付いていないと不満を漏らしている。
デリー首都圏の大気汚染は通常、冬が訪れる前に悪化する。空気が冷たくなると対流が抑えられ、汚染物質が地上近くにたまりやすくなるためだ。(c)AFP