<iframe src="//nspt.unitag.jp/f8fa0c7841881b53_3309.php" width="0" height="0" frameborder="0"></iframe>
.

最新記事

中国外交

「トランプ歓迎会に元慰安婦」の陰に中国?

トランプ大統領アジア歴訪、韓国の晩餐会で文在寅大統領(右)と Jonathan Ernst-REUTERS

11月7日、ソウルでのトランプ大統領歓迎会に元慰安婦を招待し独島エビを供した韓国の行動の裏には中韓合意文書がある。サンフランシスコからのメールがそれを裏付ける。トランプ大統領は事前に知っていた可能性がある。

大統領歓迎会に元慰安婦を招待する神経

韓国は日本に負けじと、トランプ米大統領の歓迎に注力し、国賓として迎える態勢を取っていた。だというのに、7日の歓迎夕食会に元慰安婦を招待するだけでなく、韓国が領有権を主張している竹島(韓国名、独島)の名を冠した「独島エビ」を夕食に供した。

トランプ大統領が先の国連総会演説で拉致問題に触れたことにより日本の拉致問題が国際化し、かつ今般の訪日で拉致被害者に面会したことの向こうを張って、トランプ歓迎夕食会に元慰安婦を招くという、一見、韓国の狭量な発想のように見えるが、そこには日米分断を図る意図が滲み出ている。

今は「北朝鮮問題をいかにして解決するか」ということが国際的共通テーマであるはずで、日本がかつて「侵略行為」を行なったか否かを論ずる時ではないし、ましていわんや情報が不確かな慰安婦問題を持ち出してくるタイミングではなかろう。

慰安婦問題に関しては2015年末に日韓合意で「不可逆的解決」を誓ったはずで、これは当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領がどうしても中国に接近して日米韓協力に離反する行動を取り続けるので、北朝鮮問題に関して不利と見たアメリカ(当時のオバマ政権)が朴槿恵を説得して持ち込んだ日韓合意だったはずだ。

一方、中国としては「南京大虐殺資料」とともに「慰安婦問題資料」を世界記憶遺産に登録するため韓国の協力が必要だったこともあり、何としても韓国を引き入れたいと思っていた。だから「習近平・朴槿恵」蜜月が実現していた。

このように日韓が反目しあっていては日米韓協力がうまくいかないことから、アメリカは朴槿恵を説得したわけだ。そして中国の反対に抗して韓国にTHAAD(終末高高度防衛ミサイル)を配備することにも賛同させた。

政府間で合意しておきながら、文在寅(ムン・ジェイン)は、朴槿恵政権を覆し大統領に当選するために、韓国の一部の民意に迎合して朴槿恵政権時代の合意に反対する主張を選挙演説で強調した。それが慰安婦問題であり、THAADの韓国配備でもあった。

THAAD配備により中国から経済的な制裁を受けていた韓国は、何としても中国のご機嫌を取りたい。こうして出てきたのが、11月7日付のコラム「中国はトランプ訪日をどう見ているか」で書いた「中韓合意文書」なのである。

ニュース速報

ビジネス

タイ中銀、政策金利を1.50%に据え置き 予想通り

ビジネス

日産が今期営業益を400億円減額、検査問題響く 中

ワールド

インタビュー:保護主義の台頭は経済損ねる=ラガルド

ビジネス

焦点:トヨタ連合がEVで反撃、基盤技術を標準化 未

MAGAZINE

特集:トランプのアジア戦略

2017-11・14号(11/ 7発売)

アジアを初訪問するトランプ大統領── アメリカは台頭する中国にどう向き合うのか?

グローバル人材を目指す
CASA

人気ランキング

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    トイレ普及急ぐインド 「辱め」を受ける外で排泄する人たち

  • 3

    【北朝鮮情勢】米軍の地上侵攻はどんな戦争になるか

  • 4

    【写真特集】トランプ大統領夫妻はニッポン大好き?

  • 5

    北の核武装解除には米軍の地上侵攻必要 爆撃で済ま…

  • 6

    テキサス銃乱射男は、幼い息子の頭をかち割っていた

  • 7

    北朝鮮経済の「心臓」を病んだ金正恩─電力不足で節約…

  • 8

    犬のうんちで方角が分かる? 犬は南北に体を向けて…

  • 9

    中国はトランプ訪日をどう見ているか

  • 10

    北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...

  • 1

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 2

    「アルツハイマー病は脳だけに起因する病気ではない」、研究結果が明らかに

  • 3

    「こんまり式」はもう古い!? スウェーデン式の断捨離「死のお片付け」とは?

  • 4

    トイレ普及急ぐインド 「辱め」を受ける外で排泄す…

  • 5

    【北朝鮮情勢】米軍の地上侵攻はどんな戦争になるか

  • 6

    金正恩の望みは「在韓米軍撤退」 亡命元北朝鮮高官…

  • 7

    北の核武装解除には米軍の地上侵攻必要 爆撃で済ま…

  • 8

    韓国が目指す平昌「平和五輪」を北朝鮮が吹き飛ばす?

  • 9

    【写真特集】トランプ大統領夫妻はニッポン大好き?

  • 10

    テキサス銃乱射男は、幼い息子の頭をかち割っていた

  • 1

    北朝鮮の電磁パルス攻撃で「アメリカ国民90%死亡」――専門家が警告

  • 2

    米軍は北朝鮮を攻撃できない

  • 3

    「クラスで一番の美人は金正恩の性奴隷になった」

  • 4

    iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

  • 5

    人はロボットともセックスしたい──報告書

  • 6

    生理の血は青くない──業界のタブーを破った英CMの過…

  • 7

    国民審査を受ける裁判官はどんな人物か(判断材料ま…

  • 8

    トランプは宣戦布告もせず北朝鮮を攻撃しかねない

  • 9

    北朝鮮危機「アメリカには安倍晋三が必要だ」

  • 10

    イージス艦事故の黒幕は北朝鮮か? 最強の軍艦の思…

全く新しい政治塾開講。あなたも、政治しちゃおう。
日本再発見 シーズン2
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版 特別編集

最新版 アルツハイマー入門

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2017年11月
  • 2017年10月
  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月