映画から明日への活力を得る
日曜日の夜、『サザエさん症候群』とはよく言ったもので、楽しかった週末が終わる日曜日の夜は少し憂鬱になりますよね。さて、今回はそんな気持ちも忘れるほど「明日から仕事いやだなあ」ではなく「明日から頑張ろう!」と思わせてくれる映画を紹介します。
明日への活力を得るために、いろいろな方向性の作品をセレクトしました。あなたなら、どんな映画を観て月曜日を迎えますか?
日曜日の夜におすすめの映画15選
●日曜日の夜は「スカッ」としよう
まずはこちら、日曜日の憂鬱を飛ばすくらい「スカッ」とする気持ちのいいクライマックスが待っている映画を観て、明日への活力へと繋げましょう!
1『フットルース』
ケヴィン・ベーコンの出世作、ダンス映画の定番といえばこの『フットルース』。都会から田舎に引っ越してきた主人公は田舎の閉鎖的な習慣の中、自由を求めて“ダンスパーティー”を企画する青春映画です。
当時、社会現象にまでなったこの作品、観たことがある方も多いと思いますが、まさに「スカッ」とする最高のクライマックスは、日曜日の夜に鼻歌でも歌いたくなるような「いい気分」になれますよ。
2『ブルース・ブラザーズ』
スカッとする作品をもう一つ。音楽映画の金字塔『ブルース・ブラザーズ』は熱狂的なファンが世界中に生まれるほどの名作です。
ジェイク&エルウッド、チビデブとノッポのコンビが織りなす音楽は観ている我々を「ワクワク」させてくれます。自然と体が動き出すほどの熱量がこもったストーリーは、少し嫌な気分を忘れるにはピッタリです。
●日曜日の夜くらい、まったり笑って過ごしましょう。
楽しい週末を過ごした日曜日の夜の締めは、「笑える映画」を観て月曜日に備えましょう。
3『インスタント沼』
麻生久美子主演、三木聡監督の『インスタント沼』。ジリ貧のOLが小さな幸せをつかむストーリーは全般的にコメディ要素が散らばっています。
当たり前のように日常生活の中で生きる凡人の主人公に少しだけ不思議な事が起きる、これぞまさに邦画の醍醐味と言えるでしょう。特に、少し仕事に疲れ始めた30代女性の皆さんには是非みていただきたい作品です。
4『サボテン・ブラザーズ』
ただただ面白くて笑える作品ならこちらの『サボテン・ブラザーズ』。今となっては「笑い」の常套句として使われる「勘違い」が原因でまさかの事件に巻き込まれます。
彼らの「勘違い」は撮影だと思っていった場所が実はギャングに襲われる集落だった、と聞いたらワクワクしませんか? 誰もが笑える「面白い映画」として自信をもってオススメします。少し憂鬱だった気分も忘れてしまいますよ。
● 自分も頑張ろう!と思える珠玉の作品
あきらめない心、偉人の青春、ドン底からの脱出、失敗談、映画の主人公に影響されて「自分も頑張らないと!」と思える作品を紹介します。
5『ロッキー・ザ・ファイナル』
ロッキーといえば、「男性専用映画」のように思われるかもしれませんが、不器用な人間が頑張る姿は、きっと女性の皆さんにも共感するはず。
還暦を超えた元世界チャンピオンのロッキーが再びリングにあがり、現役のチャンピオンに挑む、という通常なら「ありえない」話ですが、主人公、ロッキー・バルボアの「絶対に諦めない」という言葉は心に沁み渡ります。「自分も諦めないで頑張ってみよう!」心からそう思える作品です。
6『モーターサイクル・ダイアリーズ』
かのキューバ革命の英雄・エレネスト・チェ・ゲバラの若き日を描いたこちらの作品は、相南米大陸を旅するロードムービーとなっています。チェ・ゲバラが革命家を目指すキッカケとなったのもこの旅が要因となっています。
革命家ほど偉大になるのは誰もができることではないですが、若き日の偉人のストーリーはきっと我々にも影響を与えてくれます。チェ・ゲバラの言葉を胸に、少し自分に気合を入れたくなります。
7『キッズ・リターン』
「俺たちもう終わっちゃったのかな?」「バカヤローまだ始まっちゃいねーよ」数ある北野映画の中でも名言中の名言がこのセリフです。親友だった2人、1人はボクシングへ、そしてもう一人は極道に走ります。
若い二人はそれぞれの道を歩み挫折を味わいます。例えば、金曜日に少し嫌なことがあって月曜日はなおさら仕事に行きたくない、そんなときにこの『キッズ・リターン』を観ればどん底に落ちても何度でもやり直せる、そう感じることができるクライマックスが待っています。
8『ホドロフスキーのDUNE』
映像化不可能と言われたSF作品『DUNE砂の惑星』。まだスター・ウォーズが世に出る前、実在の映画監督・アレハンドロ・ホドロフスキーは『DUNE』実写化へ向けて大いなるプロジェクトに挑戦をします。
キャスティングにローリング・ストーンズのミック・ジャガー、画家のサルバドール・ダリ、主題歌にピンクフロイドなど…最高のキャストを揃えたこのプロジェクトは「企画倒れ」に終わってしまいます。
しかし、彼の挑戦は後の『スター・ウォーズ』や『エイリアン』など、SF映画界に多くの影響を残した「世界を変えた未完の映画」と呼ばれました。「失敗してもかまわない、それも一つの選択なのだ」彼の挑戦する心はきっと我々現代人にも活力となるはずです。
●なんでもない日常がいい
明日からまた平日が始まるからなんでもない映画を観てゆっくり楽しみたい、という方はぜひこちらの作品を。
9『 ジ、エクストリーム、スキヤキ』
タイトルのみだと、一体どんな映画なのか全く想像がつきませんよね。皆さんは青春時代に遊んだ仲間たちに最近会っていますか? この作品は、少し現実に疲れた30代前半の男女4人がひょんなことから日帰り旅行にでかける「だけ」の映画です。
昔の仲間に会うと昔の自分を思い出し、今の自分を見つめ直すこともできますよね。単純なストーリーですが、そこには日常に埋もれてしまった自分を改めて見つめ直せる可能性があります。
10『コーヒー&シガレッツ』
11のストーリーからなるモノクロのオムニバス映画です。タイトルのまま、この作品はすべて「コーヒーを飲みながらタバコを吸う」だけの会話から成りたっています。
全般に渡って独特のダウンビートを刻むこちらの作品は、家でゆっくりビールでも呑みながらなにも考えずに観るのも一興です。日常は続くから、どうせ明日が嫌でも、また同じ週末はくる、ジム・ジャームッシュ監督の作品はほぼ全て同じ作風ですので好きな方は他の作品もチェックしてみてください。
11『フランシス・ハ』
大親友のソフィーと同居する主人公フランシスは、27歳ダンサー見習い。ある日、親友が彼氏と一緒に住む、という理由から1人になってしまいます。家賃も払えず息詰まるフランシスは、日常のちょっとしたことの連続で、頑張らなかった自分が少し頑張るまで、を描いています。
地球も救わないし、誰かが死ぬわけでもない、どこにでもいる少し駄目なアラサー女子が頑張るその姿は、まさに自分に置き換えることができます。全体的に平和な映画なので落ち着いた気持ちでゆったりと見ることができる作品となっています。
● 涙なしには語れない。週の頭に心に沁み入るヒューマンドラマを。
心温まるヒューマンドラマを観て感情を高める週末最後の夜はいかがでしょうか?
12『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』
盲目の退役軍人の道案内役となった青年が、老人と共に旅をするうちに心を通わせていく姿を描く人間ドラマ。最大の魅力は主演アカデミー賞も受賞したアル・パチーノの演技にあります。
頑固だけれど、どこか憎めない、そして男としてのセクシーさを持ち合わせたアル・パチーノの表現力は目を奪われます。また、身分も境遇も違う青年との交流はやがて友情へと替わるその過程は、クライマックスが近づくに連れて目頭が熱くなります。
13『リップヴァンウィンクルの花嫁』
鬼才・岩井俊二の最新作となります。主演の黒木華をイメージして作られたこの作品は、なによりも彼女から溢れ出る透明感がこの映画を彩ります。舞台は現代ですが、ファンタジーめいた雰囲気が全体を包みます。
一見、やさしい世界に見えるこの作品には、人の「孤独」や「心の痛み」、「友情」や「優しさ」、様々なメッセージが含まれています。そして、クライマックスに待っている感情のぶつかり合いは必見です。
14『ヒミズ』
監督・園子温、原作は古谷実、漫画実写化となる作品となりますが、原作を超えたのでは…?と言われるほどの希望に満ちたクライマックスが待っています。ストーリーは全般的に暗い、絶望的な話が大半です。
少し悲しい気持ちになってしまうかもしれませんが、悲しいストーリーを忘れてしまうほどの希望に溢れるクライマックスとのギャップは涙なしには語れません。日常には悲しいことも転がっています。その中で得られる一筋の光、生きる希望を感じていたいですね。
15『ライフ・イズ・ビューティフル』
前半は心から笑えるコメディ映画、後半は戦争映画となるこの作品は心に残る人生の一本に選ぶ方も多い名作です。悲しい戦争の話のはずなのに、ロベルト・ベニーニ演じる主人公なら子どもを楽しませるゲームに様変わりしてしまします。
絶望の戦争下でも希望をもって息子のために健気に生きる主人公の姿を見ると、「家族のために」自分も頑張ろう、ときっと思うはず。名作中の名作をぜひお楽しみください。
今回は著名な作品も選んでみました。昔若い頃に観た著名な作品も、改めて観てみると、その時気づかなかったあらたな発見ができますよ。日曜日の夜の過ごし方も様々、映画もその時の気分にあった作品観て頑張って平日の仕事を頑張りましょう!