トランプ氏、軍事境界線に電撃訪問……のはずが悪天候で中止
アジア5カ国歴訪の一環として韓国を訪れているドナルド・トランプ米大統領は8日、韓国と北朝鮮の間の軍事境界線を電撃訪問しようとしたが、悪天候のため中止を余儀なくされた。
ホワイトハウスのサラ・サンダース大統領報道官によると、トランプ氏を乗せたヘリコプターはソウルの米軍龍山基地から出発したが、濃い霧のために引き返すことになった。大統領はがっかりして残念がっていたと、報道官は話した。
韓国の文在寅大統領はすでに現地入りしていた。
ホワイトハウスは以前、軍事境界線にある板門店訪問について「いささかありきたりな訪問先になりつつある」と述べるなど、トランプ氏が訪れる予定はないと説明していた。しかし、8日早朝になって大統領の同行記者団に対して、やはり訪問することになったと説明があった。
これまで韓国を訪れた複数の米大統領や政府高官は、板門店を訪れている。
2日間の日程で訪韓中のトランプ氏は7日、北朝鮮に対して、核開発計画の放棄を協議する「交渉の場に来るよう」呼びかけた。
大統領はこれまでに、北朝鮮には「炎と激怒」で応じると述べたり、9月の国連演説では米国が「自分や同盟諸国を防衛するしかない状況になれば、我々には北朝鮮を完全に破壊するしか、選択の余地はない」と演説したりしている。このため北朝鮮は、トランプ氏の発言を「宣戦布告と見なす」と反発するなど、緊張が高まっていた。
(英語記事 Trump's Asia tour: Bad weather cancels surprise DMZ visit)