職場、家庭、学校など精神的緊張や不安を抱えている人は多いのではないでしょうか?
そんなストレス・不安・緊張を解消し肥満の防止に効果的な食べ物は「唐辛子」なんです。
今回は、唐辛子の辛味成分の80%以上は体内に吸収され抗ストレス作用を発揮すると話す大学教授にお話しをお聞きしました。
唐辛子には、脂肪を燃焼し太りにくくする働きがある
唐辛子といえば
みなさんがすぐに連想されるのは
うどんやそばの薬味として使われる七味唐辛子ではないでしょうか。
七味唐辛子は
16世紀に唐辛子が日本へ伝わってからしばらくして、ゴマやサンショウなどを加えて生み出されたものです。
日本人に親しまれている唐辛子ですが
消費量という点では、海外と比べても決して多いほうではありません。
やはり、薬味に使っている程度では、たかが知れているのでしょう。
私は、カレーや煮込み料理などにもっと上手に利用すれば、味覚の面でも日本人に新しい広がりが生まれてくるのではないかと思っています。
その唐辛子には
脂肪を燃焼し、太りにくくする働きがあります。
これは、唐辛子の辛味のもとであるカプサイシンという物質の働きによるものです。
カプサイシンは吸収されて体に働きかける
ところで、実はこれまで
力プサイシンはあまり体内に吸収されない物質である、というとがいわれてきました。
体内に吸収されなければ
いかに有用であっても、あまり効果は期待できません。
しかし、従来の説とは異なり
食べたカプサイシンの80%以上が体内に吸収されることがわかりました。
ですから、ほとんどのカプサイシンは吸収されて、体に働きかけてくれるわけです。
ただし、唐辛子を大量に食べると
吸収率は少し落ち他の物質に付着して排出される割合が多くなります。
びろうな話で恐縮ですが、たとえば辛い料理を食べた翌日、排泄のさいに肛門がヒリヒリした経験を持つ人も少なくないでしょう。
あれは、吸収されないカプサイシンが排泄物に付着し、肛門に強い刺激を与えるために起こるものです。
このように大量に食べた場合を除けば、摂取したカプサイシンはほとんどが体内に取り込まれます。
具体的には、胃と小腸で吸収され、門脈へ移行し、血中に含まれるたんぱく質の一種である、アルブミンと結合して、全身に運ばれるのです。
アドレナリンの分泌を促す働き
そのカプサイシンが、
副腎からアドレナリンというホルモンの分泌を促して、脂肪や糖を燃焼し、エネルギー代謝を起こさせるのですが
ここで登場するアドレナリンにはもう一つ
ストレスに対抗しようとする働き
すなわち抗ストレッサー作用という重要な働きがあります。
ストレッサーとは
ストレスの原因となる要素のことです。
ストレスという言葉は多様に用いられますが
物理的には寒さや暑さも大きなストレッサーです。
熱帯に住む人は、その暑さ自体が
食欲を減退させるなどのストレスをもたらします。
ですから、タイやメキシコなど暑い国の人が、日常の食生活に辛い食べ物をとり入れ、唐辛子をふんだんにとっているのには、重要な意味があります。
それは、唐辛子のカプサイシンを
多く摂取することで
抗ストレッサー作用を持つアドレナリンの分泌を促し、それによって環境に対応しようとするためと考えられます。
唐辛子ダイエットの効果についてはこちらもご覧ください
唐辛子はストレス解消・肥満の防止に効果的
ひるがえって現代の日本社会を見ると
職場・家庭・学校・さらには交通事情や環境汚染などのもたらす精神的緊張や不安が、最も一般的なストレッサーといえるでしょう。
そして、会社でのストレス
家庭でのストレスが原因で
食事やアルコールをとりすぎ、太ってしまうというケースがよく見られます。
こうした社会的なストレスに対しても
アドレナリンの抗ストレッサー作用はある程度まで効果を持つでしょうし、その意味では、唐辛子を食べることでストレス解消が図られるということになります。
脂肪や糖を燃焼させるだけでなく
ストレスから来る暴飲暴食を抑えるという面からも、唐辛子は肥満防止に効果的といえます。
唐辛子は刺激が強いので
なれない人が食べすぎると胃の粘膜を荒らしてしまいます。
牛乳など、良質のたんぱく質といっしょにとれば、消化器(官)にも負担はかかりませんから、その点を心がけて、上手に料理に活用してください。
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