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石川

トキとの共生 劇で訴え 和気小で創作発表 児童が台本、大道具も

手作りの小道具を使って劇を演じる児童たち=能美市和気小で

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 能美市和気小学校六年生三十八人は七日、国の特別天然記念物トキとの共生をテーマにした創作劇を発表した。子どもたちが博士とともにタイムマシンで江戸、明治時代を巡り、トキが姿を消した理由などを探るストーリー。台本から大道具のほとんどを児童が手掛けた。

 劇のタイトルは「人間と動物の共生」で約三十分。農民らがトキを育む環境を形成していた江戸時代や、乱獲や農薬ですみかを奪った明治時代を、各時代の暮らしを演じる中で表現。時間を超えて旅をした子ども役は「トキを絶滅に追いやったのは人間だ」「たくさんの生き物が暮らす自然を私たちが守らなければ」と語った。

 博士役を演じた口颯馬(くちそうま)君(11)は「文明開化を経てトキが当たり前に舞う風景はなくなってしまった。全国で放鳥を進めて、昔の姿をいつか取り戻したい」と話していた。

 児童たちは四月から総合的な学習を利用してトキについて学習。いしかわ動物園(能美市)を訪ねるなどし、絶滅に至った経緯などを調べてきた。 (吉野淳一)

 

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