名鉄、「JRタワー効果」で増益へ 名古屋駅の利用増 

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2017/11/7 21:30
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 名古屋鉄道は7日、2018年3月期の連結純利益が、前期比15%増の270億円になりそうだと発表した。鉄道など交通事業が好調で、従来予想を9億円上方修正した。安藤隆司社長は決算会見で「JRゲートタワーの開業効果で、名鉄名古屋駅の乗降客数が伸びている」と説明。同社の路線の核に位置する名鉄名古屋駅の好調が、業績を下支えしている。

 17年4~9月期の名鉄名古屋駅の乗降客数は前年同期比4%伸びた。鉄道全体の輸送人員の伸び率は2%で、名鉄名古屋駅の好調さが目立つ。

 27年のリニア中央新幹線開業をにらみ再開発が進む名駅エリアでは今年4月、JR東海のJRゲートタワーが全面開業。オフィスや商業施設が増えたことで、名鉄沿線の居住者らが名鉄名古屋駅を利用するケースも増えたとみられる。

 名鉄の鉄道輸送は西三河エリアでも堅調だ。4~9月期の西尾線の輸送人員は4%増、三河線は2%増だった。安藤社長は「集積する自動車産業が好調で、通勤定期利用が伸びた」と分析する。インバウンド(訪日外国人)の利用が増えている空港線も引き続き好調だという。

 4~9月期は分譲マンションの販売が、特に名古屋地区で好調だったことも収益増の要因となっている。ただ下期は首都圏でのマンション販売が伸び悩むと想定している。このため18年3月期通期の売上高は従来予想を20億円下回り、前期比1%増の6080億円と見積もっている。

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