2億円の資産がある人はどのような人たちなのか
世の中にお金のある人というのはいるものです。普通に暮らしていると、殆ど出会うことがありません。なぜかというと、やはり選ばれた人だからです。私は数十億、数億持っているという人を公私問わず知っていますが、一貫した特徴はあまりありません。
基本的に目先の効く賢い方が多いのは当然なのですが、やはり運や努力というのは目に見えませんから、特徴が見えにくいのでしょう。このような極端なお金持ちは別として、私たち普通の人にとっては1億円というのは1つの目標になるのかもしれません。
大手企業や共働き夫婦でせっせと働き、40代ないしは50代なってようやく達成したという人はわりといます。ただ、こういう人たちがお金持ちかというと、生活水準を上げない人が多いので、やはりどちらかというと普通の人に近いです。
お金持ちはお金持ち同士で情報を持っていたり、金融業者から良い投資案件を持ちかけられたりします。また、税理士さんや弁護士さん、会計士さんなどいわゆる士業の方との交流も増えますから、アンテナは自然と高くなります。
顧客が富裕だと、より情報が蓄積され、その中で共有・拡散されていくということです。もし、富裕層のコミュニティがあり、そこでの情報もあるならば大いに参考にされたら良いです。ただ、変なのをつかまされないように内容に注意が必要です。
さて、今回は事業経営で2億円のキャッシュがあるという方からのご相談です。ちなみに、この頃大きな資金を持った方のご相談が増えています。個別にお答えする場合もあれば、記事化してお答えする場合もありますね。
2億円の資金運用を考えています。
スポンサーリンク
私は事業を運営しておりまして2億円程余剰キャッシュがあります。今まで色んな投資をしてきましたが結局高利回りだったものの手間がかかったり、海外の積立で解約にとてつもないストレスや労力がかかったりと言った感じで今後は7-10%を目標に安定した投資をしようと決めました。
今回たぱぞうさんのブログを発見してたぱぞうさんが今から2億円を投資していくならどのように投資されていくかを教えて頂ければ幸いです。
追加質問ですみません。VTIは大きくはありませんが配当が出ると記載してありました。しかし楽天の全米株式ファンドは配当が出ません。
配当は国内で課税されずに再投資効果があるとの認識ですが、VTI自体は配当を楽天のマザーファンドに対して出す?わけですから結局そこで課税されているのではないか?
ただ、その場合また分配分を買い付けてくれるのはマザーファンド?とよくわからなくなってしまいこの辺の認識が間違えている気がします。
VTIを直接買った場合は配当が出るのに、楽天を通じて買った場合配当が出ないのはどういう理屈でそうなるのか教えていただけないでしょうか?
2億円の資金をどのように運用するか。
まず、私の現有資産は2億円には及びませんので、「こうすべき、ああすべき」というような立場に無いということは最初にお伝えしておきたいと思います。資産運用の質というのは、その人がいくらの資産を持っているかというのが1つのバロメーターになります。
多くの知識があり、もっともらしいことを言っていても、その人に資産が無ければ的確な資産運用の腕が備わっているとは言い難いと考えています。そういう意味では年収が少ない割に、大きな資産を持っている人は、非常な才覚を持った方ということになるでしょう。
ただ、ご質問自体は大変興味深く、書いておきたいこともありますので、僭越ながら記事にしたいと思います。参考程度に読んでみてください。
2億円の資産運用、投資の対象の分散をどう考えるか
2億円のほかにさらにキャッシュフローがあれば、借り入れをしてさらにレバレッジを効かせるなどのよりスケールを追求した投資も可能になります。このレベルになると株式と債券はもちろん、不動産や太陽光などの現物への分散をしたいところです。私ならばそうします。
ただ、後者は幾分人のつながりが必要になること、管理の手間が発生すること、こういう面があります。株や債券に比べるとそういう拘束が生まれるのですね。ここはシンプルに、いかに株式と債券を買っていくか。ここに絞ってお話をします。
2億円の投資ならばディフェンシブにいきたい
まず、アグレッシブに成長株も取り込むか、ディフェンシブに債券比率や成熟株比率を高めるか、という視点です。組み込むETFは決まってきますから、その比率に思いを込めるということですね。
3%程度の利回りでも、600万円の収入になります。税引後でもおよそ500万円になります。そうすると、追加投資も非常に楽、大きな額がさらに運用できます。
もし30代であればVTIを多めに、もしリタイヤが近いならばVYMを多めにした投資をします。そして、BNDやAGGなど低廉な債券を組み込みます。運用額が大きいので、出口を考えたら規模の小さい投信は選ばないですね。
つまり、直接米国ETFを選びます。運用額が大きな米国ETFはトラッキングエラーなどを起こす恐れが少ない、いやほとんどないからです。
私は40代ですから、VTI4割、VYM3割、BND3割といったところでしょうか。もし世界分散にこだわるならば、VTを入れても良いでしょう。VTI3割、VT2割、VYM2割、BND3割。債券ETFの比率は変わりません。時期的にはむしろ高めても良いでしょう。
この規模になるとリバランスをしたいですから、それを手間と考えるか、楽しみと考えるかという視点もあります。手間ならば、Wealth Navi やTHEOというのも悪くありません。3000万以上なら信託報酬が0.5%になり、スケールメリットがあります。
時間の分散は3年から5年と最近は考えています。キャッシュフローがあまり期待できないならば5年です。これで毎月買い付けていきます。収益が上がるのに時間がかかりますが、相場が好調なので急がないほうが良いでしょう。
関連記事です。
ご質問にあった、楽天バンガードについてですが、字数の都合上お答えできなくなってしまいました。結論から書きますと、マザーファンドに米国で税金がかかっています。VTIの外国源泉徴収課税10%がかかるということです。
VTIだけでなく、VOOなどのS&P500系を入れても良いでしょう。
3000万円以上だとウェルスナビは0.5%の信託報酬になります。いわば、0.5%のバランスファンドになるわけですから、妙味はありますね。リバランスが自動になります。完全に資産運用が自動化されます。