ローソン社長「まだまだ店舗は増やせます」

いれたてコーヒーはセルフ式の提供も開始

2017年11月8日(水)

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 店舗数で業界3位のローソンは、今後4年半で4000を超える積極的な新規出店を進める方針を掲げている。人手不足や近隣店舗同士の競合など、出店を続けるデメリットとどう折り合いをつけるのか。三菱商事出身の竹増貞信社長に聞いた。

竹増貞信(たけます・さだのぶ)氏
1993年三菱商事入社。畜産部や社長秘書を経て、2014年5月ローソン副社長。16年6月社長に。プライベートでは自宅近くの貸し農園で野菜栽培にいそしむが、今年は天候不順で夏野菜が不作に終わった。48歳。(撮影:陶山勉)

現場における人手不足の現状をどうみていますか。

竹増貞信氏(以下、竹増):僕らはフランチャイズチェーン(FC)契約を結ぶ加盟店さんと一体です。加盟店さんの悩みは僕ら(チェーン本部)にとっての悩みでもあるのです。だから支援というよりは、一緒になって解決していかなきゃいけない。そんなスタンスです。

 ローソンには多店舗を経営して地域を引っ張ってもらうマネジメントオーナー(MO)制度があります(編集注:ローソンの地味な〈けれどすごい〉運営改革参照)。MOさんと相談していて分かるのが「やっぱりこの先、新たに労働力が増えることはもうない」ということ。となると我々が取り組むべきは店舗の生産性向上です。これは本部の責任。何としてでもやり遂げなきゃならない。

具体的には。

竹増:2015年10月末には半自動で商品発注が完了する「セミオート発注システム」の導入を完了させています。今年8月には店員の勤務スケジュールをタブレットで自動管理するシステムを導入しました。店員の数と業務量のバランスを「見える化」できるので、余分な勤務を減らしたり、逆に人手が足りない時間には着実にシフトに入ってもらったりできます。

「電子タグ×無人レジ」で店が変わる

電子タグ(RFID)を活用した、パナソニックとの共同実験も進めています。

竹増:実現すれば店舗のオペレーションががらっと変わります。たとえば深夜帯は無人レジに任せられます。コンビニにとって深夜は納品などの作業をしないといけない時間。レジはもうロボットに任せて、そのぶん店員は裏方の業務にしっかり集中しましょうよ、と。そんなチャレンジも可能になります。

 電子タグについては2025年までに全商品に貼り付けるという目標を経済産業省などと掲げています。ですが、これはもっと前倒しする必要があります。

 あとは、現在の店員さんにいかに定着してもらうか。店舗業務を理解してもらっている方に長く働いてもらえれば、やはり効率は高まりますから。

どんな施策がありますか。

「コンビニ大試練」の目次

「ローソン社長「まだまだ店舗は増やせます」」の著者

藤村 広平

藤村 広平(ふじむら・こうへい)

日経ビジネス記者

早稲田大学国際教養学部卒業、日本経済新聞社に入社。整理部勤務、総合商社インド拠点でのインターン研修などを経て、企業報道部で自動車業界を担当。2016年春から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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