インタビューを成功に導く7つのレシピ【成田幸久のコンテンツ相談室】
こんにちは。コンテンツディレクターの成田です。このコーナーでは、お客様からよくいただくご質問から毎回1テーマをピックアッ...(続きを読む)
「オウンドメディアを始めてみたものの成果指標がわからない」という悩みをよく聞きます。最終CVまでの距離が長く、適切に評価しきれないというのが実情のようです。今回の記事では、オウンドメディアの目的を振り返り、成果を指標として追っていくためのアトリビューション分析の手法について解説します。
「より多くの人に見てもらえた」「問い合わせにつながった」という成果を知る指標として、セッション数やページビュー数、コンバージョン数はもっともらしく見えます。しかし、運用段階では「オウンドメディアのおかげでサイトへの訪問は増えたが、コンバージョンにつながっていない」という現象に直面することが多いようです。この現象を注意深くみると、2つの問題が見えてきます。
サービスサイトやコーポレートサイトでは、セッション数が増えるとコンバージョン数も増える傾向にあります。しかし、オウンドメディアによるセッション数の増加は、必ずしもコンバージョンにはつながりません。セッションとコンバージョンの間のつながりが見えないと、今行っているものが正しい施策だという確信も持ちにくくなります。
従来の指標では、直接的な貢献がわかるのはコンバージョンのみでした。直接的にコンバージョンが発生するわけではないので上司への説明が難しく、効果の薄い施策とみなされがちです。
あらためて指標を考えるため、原点に立ち返りましょう。
オウンドメディアを始めたときに、あなたが達成したかったことは何でしょうか? 多くの場合、コーポレートサイトやサービスサイトでは接点が持てなかった潜在顧客とコミュニケーションをとること、ではないでしょうか。
オウンドメディアに初めて来た段階では買う気持ちは高くないですから、コンバージョンが直接得られないのは当然。しかし長い目で見れば、オウンドメディアを通じて好意をもってくれたユーザーのアクセスは、通常のアクセスよりも価値があると言えます。この長い期間での貢献を、しっかり測れるようにする必要があります。
ここでは、アトリビューションのモデル比較ツールをご紹介します。このツールを使うことで、コンバージョンに対するチャネルやコンテンツグループの貢献度を定量的に見ることができます。
アトリビューションのモデル比較ツールでは、サイト認知に効果があったのか、コンバージョンに至るまでの接点として効果があったのか、直接コンバージョンに至ったのかが一目でわかります。実際、あるお客様はこの機能を利用して、コンテンツの貢献度の大きさを実感したと自身のブログで語っています。
まさに、「コンテンツマーケティングで、ちきゅうを知って、その後にコンバージョンした人達」です。実際の貢献度よりも、46.8%も過小評価してしまっていたわけです。
このデータを見て、「やっぱりコンテンツマーケティングは、初期接触としての効果は充分ある。更に、コンテンツを充実させていこう」と、ちきゅうでは判断しました。
「ちゃんと意思決定していくには、正しいデータを取る方法を知識として持っておくのは重要だなー」と、今回痛感しました。
コンテンツマーケティングをちゃんと評価したら、思っていたのより2倍以上貢献していた話
Google アナリティクスの機能を使うだけで、効果的に貢献度合いを見える化することは可能です。
まずはコンテンツグループごとに比較できるように「カスタムチャネルグループ」を作成してみましょう。まずは、メニューから管理をクリックし、ビューの「カスタムチャネルグループ」をクリックします。
次に、「+ 新しいチャネル グループ」をクリックし、「カスタムチャネルグループ」を追加していきます。
「チャネル グループ設定」ページで「新しいチャネルを定義」をクリックします。
ルールを定義として、「ランディングページURL」を選択し、URLでコンテンツカテゴリを指定していきます。
これで、「カスタムチャネルグループ」が作成できます。
次にモデル比較ツールを使い、実際のコンテンツの貢献度を見ていきましょう。まずは、モデル比較ツールを開きます。
モデルとして「起点」「線形」「終点」の3つに設定します。
先ほど作成した「カスタムチャネルグループ」に変更します。
最後に貢献度の確認です。各モデルに応じてコンバージョン数が振り分けられます。
起点モデル
コンバージョンに至ったユーザーが最初に流入したコンテンツ、最初の接触を獲得したコンテンツに、コンバージョンの価値を割り振ります。
線形モデル
最初の接触からコンバージョンに至るまでに、接触したコンテンツが均等にコンバージョンに寄与したと考え、コンバージョンの価値を割り振ります。
終点モデル
コンバージョンに至る最後の接触を核としたコンテンツに、コンバージョンの価値を割り振ります。
このように貢献度が可視化できれば、施策のアイディアも自然と広がります。これまで最終コンバージョンに寄与したコンテンツばかりに目が行きがちでしたが、認知拡大や再訪を促す施策も考えやすくなります。例えば、「起点モデルで効果が見られたコンテンツに対して、新たに広告を打ち新規ユーザーを獲得する」「線形モデルで高い効果が見荒れたコンテンツをメルマガに掲載し再訪を促す」といった施策が考えられます。
間接的に貢献したコンテンツを見える化することで、いままで思っていたものとちがう貢献の姿が見えてきます。また、ユーザーというスパンで指標をとらえなおすと、コンテンツがいつ、誰のために必要なのかを再整理することもできます。
追う数字を「セッション」「ページビュー」「コンバージョン」のように単純化すると、確かにはじめのうちは分かりやすいのですが、途中から「ビッグワードの順位をいかに上げるか」のような不毛な努力に終始してしまうことになります(もちろんそれが必要なケースもありますが)。単純な指標に部分最適化しすぎると、本来の目的が見失われてしまいます。
貢献度指標の引き出しを多様に持つことによって、本当に効果的な指標を作っていくことができます。やり込み始めるとまた大変な作業でもあるのですが、今回のようにGoogle アナリティクスの機能で簡単にレポーティングすることのできる指標もあります。ぜひ試してみてください。
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Webマーケティング企業にて、SEOやユーザビリティ改善を中心としたWebコンサルティング業務に従事し、アナリストとしてナイルに参画。Google アナリティクスやタグマネジメント、ヒートマップを活用した定量調査だけでなく、ユーザーインタビュー等の定性調査をもとに、カスタマーを中心に据えた解析を実践している。
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