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サラリーマンでも「ソーシャルレンディング」で金貸しになれる?(2017.09.30)

■悪いニュース ソーシャルレンディングのひとつ「みんなのクレジット」が大問題に

ソーシャルレンディング会社はいくつかあり、実績を競い合っている段階ですが、今現在では良くないニュースがひとつあります。あるソーシャルレンディング会社が業務停止命令を受け、破たんの可能性が出てきているのです。

「みんなのクレジット」というソーシャルレンディング会社が、不適切な業務内容を指摘され、金融庁と東京都から業務停止命令を受ける状態に陥っています。


みんなのクレジット

証券取引等監視委員会が検査をした結果によれば、集めた資金は特定の会社(親会社)に集中していたうえ、利払いやキャッシュバックキャンペーンに投資資金が流用されていたとのことです。財務状況をみても借り入れの返済を継続することが困難であるとしています。

オフィシャルホームページでも最初は体制の立て直しを図る旨のプレスリリースと、きちんと配当や償還がされている旨のお知らせが掲載されていましたが、7月からそれも途絶えています。証券取引等監視委員会の報告が正しければ(たいていの場合、正しいのですが)、近々に破たんは避けられない状態です。

■ソーシャルレンディングの問題というよりは匿名投資組合の情報開示や資産保全体制の問題だが……

毎年数件くらいは起こるこうした金融商品のトラブルのほとんどは、初期に集めた資金への配当や償還のために、後期に集めた資金を用いています。一見すると高利回りが確実に実現されているようにみえますが、実態としては自転車操業で、本来の利益が出ていない以上、いつかは破たんする仕組みです。ポンジスキームと呼ばれます。

ポンジスキームの問題は、外見的にはなかなか判然としないことです。完全に破たんして行き詰まったとき初めて明らかになるか、今回のように証券取引等監視委員会の検査で発覚するまでは、平然と業務を続けていることがほとんどです。

証券取引等監視委員会の検査もAIJ投資顧問のように一度はすり抜けた例もあります。いつかはバレるとしても、全力でバレないように偽装するわけですから、なおさら外見的には見分けることが困難なのです。

匿名投資組合という仕組みがソーシャルレンディングにはよく用いられるのですが、この匿名投資組合こそ、ポンジスキームのトラブルが起こりやすい投資のしくみです。過去、ワインファンドなどいくつもの投資トラブルが匿名投資組合で起きています。

今回もソーシャルレンディングそのものに問題があるのではなく、匿名投資組合の仕組みが悪用されたというケースなのですが、だからといって「ちゃんとやっているソーシャルレンディング会社」が外見的には見分けることが困難である、という事情は変わりません。

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