(cache)俺は異世界で無双して生きる

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街に着いた後

遅くなってすみません。

「実はね……妖精は、奴隷にさせてしまうことがあるの」

「奴隷？」

「そう、奴隷」

　エーアデは暗い顔をしながら理由を教えてくれた。

「朗は今まで私といたから分かると思うけど、妖精は生まれつきそれなりの力を持っている。だからその力を求めて狙われるの」

　俺は、エーアデの話を聞いてなにも言えなかった。
　奴隷、元いた世界にも過去にはいたが俺が生きていた時代には禁止されていたためいなかった。
　だか、俺が生まれる２００年前までは奴隷はそこそこの数がいた。
　ひどい例をあげれば、奴隷でない人の数と奴隷の数が同じである、という国さえあった。
　改めれ、街を見てみると、街の雰囲気は、中世のヨーロッパの雰囲気。
　魔法というものがあるとはいえ、生活様式などは、当時とあまり変わらないだろう。
　そう考えていると、エーアデが続きを話し始めた。

　「ちなみに奴隷にされたからといっても、中位以上の妖精であれば逃げ出せるけれど、下位の妖精は、不可能。また、中位以上も抜け出せるとは言っても、それなりに時間がかかる。そういうわけだから、私たちヒューマンの街にはいかないように場所を覚えているの」

　エーアデの話を聞き、やはり奴隷の扱いは悪いのだろうなっと考えてしまう。
　すると、疑問が生まれた。

「エーアデは魔法を教えてくれている時、妖精は精霊から進化した生き物と言っていたが、精霊は大丈夫なのか？」

　すると、エーアデは少し顔を明るくしていった。

「ええ。精霊はそもそも、体を持っていないから捕まるとかそういうことはあんまり関係がないの。あと、今は妖精を捕らえようとする存在は昔に比べれば減ったの。妖精を拘束して無理やり言うことを聞かせるのととかを精霊が見たりすると、その土地から、彼らは離れていく。そして、もしその土地に再び舞い戻るとしたらそれはその時、妖精が苦しめられていたのを見た精霊が消滅した後。また、妖精や精霊がいるとその土地は作物が育ちやすくなったり、程よく雨が降ったりなんかの、ヒューマンにとっては重要なことを私たちの気持ちはともかくとしてそこにいるだけでこなしてしまう。私の種族、およびその派生の種族は貴方達から見れば、長い時間を生きる。つまり、そういうことをすると、その土地は作物が育ちにくくなり、また雨が降らなかったり、反対に毎日、毎日雨ばかりになったりするの。そういうことを、ヒューマンも分かってきたのか、奴隷にされるといったことは減った。ただ、そういうことに因果関係はないと言ったりしている人々はいまだに妖精を捕まえたりするけれど……」

　エーアデの話を聞いて、どうして共存できないかなっと思ってしまう。
　また、エーアデの話だとエーアデを狙う存在が襲ってくる可能性が考えられる。
　対策を考えなければ……と考えていると、俺の顔から何を考えているのか、察したのか話し出す。

「ああ、一応いっておくけど、私のような上位は他人から見えなくすることもできるから、そう簡単に気付かれることはないと思うわ、というか街にいる間はあなた以外には見えないようにするから」

　エーアデの言葉を聞き安心する。

「それじゃあ、早速、街に行きましょうか」

　街に入るために俺たちは街の門にいる。
　そこには俺達のほかにも、街に入りたいのであろう人々が門の前に並んでいた。
　街に魔法を使って入ることも考えたがエーアデに出るときに大変になるかも知れないと言われあきらめた。
　門は、というか街の外壁は大理石のような石でできていて、さらに門には、立派な絵が彫られている。
　こうして門を見ていると比較的立派だなと思う。
　そうこうしているうちに俺たちの番になる。

　門番のところに行く。
　そこには槍を持った男性が立っていた。

「次の人。ようこそシュピッツェへ。身分を証明できるものをお出しください」

　門番は丁寧に話してくれる。

「シュピッツェというのはこの街の名前ですか？」

俺は、まず街の名前を知ることにした。

「ええ、そうです。その服装ですとあなたは旅人ですか？」

「ええ、そうです。あと、身分を証明できるものを泣きしてしまったのですが……」

　エーアデと相談して俺は、旅人と名乗り街に入ることにしていた。

「分かりました。それでは、こちらに触れてください」

　そう言って門番は水晶玉を取り出した。

「これは？」

俺は、水晶玉を見ながら尋ねる。

「これは、盗賊、囚人だった場合、光るんですよ」

俺は、珍しいものもあるんだなった思い水晶に触れた。

「はい。光りませんね。それでは、通行料を払ってください・・・・・・。はい、もう大丈夫です。街に入ったら何でもいいので身分証を持っていることをお勧めしますよ」

　俺たちは、そんな門番の言葉とともに街に入った。

「ねえ、朗見て。あれがこの世界での奴隷の扱いよ」

　街に入ってすぐ、そこには檻に入れられた人々がいた。
　彼らは、喚いていたり、泣いていたり、瞳に何も映さず生きているのかようわからないものもいた。
　すると、俺の耳にひときわ大きい声が聞こえた。

「やめてください！！やめてください！！」

「うるさい！！」

　声のしたところを見て見ると、そこには朗よりも少し若い金色の髪と同じ色のキツネ耳と尻尾が生えた少女が厳つい男に鞭を打たれていた。

「ねえ、朗。これがこの世界の奴隷の扱い。もし、奴隷になれば、人はこんなふうに扱われる。だから、気をつけなさい」

　俺は、先ほどエーアデに奴隷についての話を聞いていた。
　だが、それでもやるせない気持ちがあった。
　そんな中、俺は、鞭で打たれている少女にむかって、歩きだした。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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