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俺は魔法を覚える
次の投稿は明日の23時です。
「この世界が俺の世界とどのくらい違うか、教えてくれるか?」
俺は早速、元いた世界とこの世界の違いについて聞いてみることにした。
「いいわよ。そもそもそのうち教えるつもりだったし」
「そうだったのか?」
「ええ。仮にもあなたはわたしのマスターなのだし」
「ああ。さっき、俺が君を呼んだとかいってたな」
エーアデは先ほどから俺がこの世界に呼んだと言っている。一体どういうことだろうかと気になっていた。
「ええ。じゃあまず魔法から教えしょうか。魔法は、簡単にいえば、空気中の魔素を体に取り込んでそれを体の外に出すときに魔力に変換して使えたり、また、あらかじめ体の中に魔力にしてため込んでおいて其れを使ったりして使うの。たとえばこんな風にっと」
エーアデが手をふるうと同時に、少し離れた地面が盛り上がっていた。
「まあ、こんなふうに魔法は使うのよ。なにか質問はあるかしら?」
「ひとによって使える魔法と使えない魔法とかあるのか。俺の住んでいたところだとそういう話がありふれているのだが?」
「さっき、朗が住んでいたところには魔法がなかったとないってなかったかしら?まあいいわ。そのことだけどそういうのはあるわよ」
首をかしげながらエーアデは言う。
「原理だけど、ひとによって体に取り込める魔素の属性がいろいろとあるのよ。たとえば、私は土の妖精の文字通り地の属性の魔素を取り込め易いのよ。朗だと時の属性ね。ああ、あと言い忘れていたけど、属性は火、水、地、風、光、闇なんかの代表的なものや、朗が私を呼びだした時など多岐にわたるわ」
「一つ聞きたいんだが、時が使えると他のが使えなかったりしないよな?」
「基本的にそういうのはないけど……大体ひとりあたり2~3つくらいしか適性なんてないわよ?ああ、一応言っておくけど、適性がないと、適性がない属性は全くと言っていいほど使えないわよ?例えば何度も何度も魔法を使って器を広げてせいぜい火の属性ならよくて小さな炎をだすくらいかしら?」
「そうか……そういえば俺は一体何の僕せいに適性があるんだ?あと、器ってなんだ?」
先ほどから気になっていたことをつい聞いてしまう。そうするとエーアデは首ロかしげながら言う。
「そられがねえ……ぱっと見では、少なくとも、地には適性があるわよ。というかあなたがなんの適性があるかなんてあなたが分からないのに分かるわけないでしょう?後器っていうのは体にある魔素を扱うのに必要不可欠なものとおもってくれてればいいわ。大きくなると取り込める魔素の量が増えるのよ」
少し困ったようにエーアデは答える。
「あれ?でも少なくとも地には適性があるとか言ったが……」
「ああ、それは私が土の妖精だからね。まあ、それは置いておくとして、分かっているだけで、少なくともあなたは時と土が使えるんだからいいじゃない」
「それもそうか。っていっても現状俺は魔法を使えないからな。教えてくれるか?」
「もちろん!!ただ、時はほとんど使えないから地だけね」
「分かった」
そうして朗はエーアデから魔術を教わろことになった。
・・・・・・三日後・・・・・・・
朗はエーアデに魔術を教わったり、教わった魔術で草原にいた鹿っぽい魔物や馬っぽい魔物を、エーアデに助けてもらいながら狩ったり、そして狩った魔物を食べたりして過ごしていた。
そして、朗の魔術は順調に、いや、予想をはるかに超えて成長していた。
「……朗。あなた、一体どれだけ適性があるのよ……土の妖精の醍醐味である地質を変化させることはともかくそれ以外の、特に目の前に広がっているゴーレムはなに?」
エーアデと朗は目の前にある100近いゴーレムを見ながら呆れたように言う。
「そんなこといったってなあ~できたものは仕方ない」
そう言った本人である朗はエーアデから目をそらしながら言う。
するとエーアデは溜息を吐きながら言う。
「まあ、私を呼んだ時点である程度は想像できていたけど、ここまでとは……」
すると、朗は不思議そうにしてエーアデにたずねる。
「どういうことだ?」
「えっ……言ってなかったっけ?まあ、いいわ。使い魔として何かを呼びだす時、時の魔素が必要なことは言ったよね?実は、それ以外にも本人に時以外の属性がないと私のような上位の存在は呼び出せないのよ。そういうことで、あなたにそこそこの地の属性があることは知っていたの」
朗は、何やら納得したのか、何度も頷いている。
「ふうん~つまりここで俺がもう一度何かを召喚して地以外の属性だったらその属性も使えるということか」
すると、じと目でエーアデはいう。
「やめておきなさい。下手するとしぬわよ」
「死ぬ?」
「ええ。ただでさえ、私という上位の存在とあなたは契約しているの。現状、あなたは私と契約して三日経っていて其れなりに余裕があるとはいえ無やみに契約するとあなたの器がたえられなくなる。そうなるとあなたに待っているのは死よ?」
「……そうなのか」
魔法は一見便利法でも、いやだからこそ危ない一面もあるのだなっと実感するのであった。
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