拘束されたアルワリード王子の投資先:シティ、ツイッター、アップル
- 投資銘柄が6日の取引で下落も-ユナイテッド・セキュリティーズ
- 投資先や取引の詳細は公表されておらず、推測するしかない
サウジアラビアでの反汚職キャンペーンの一環で拘束された王族の中には著名投資家で大富豪のアルワリード王子が含まれていた。
ブルームバーグ・ビリオネア指数の富豪番付50位で推定資産額190億ドル(約2兆1700億円)のアルワリード王子は自身の投資活動の詳細を明らかにしておらず、公の場での発言や持ち株会社のウェブサイト、当局への届け出から推測するしかない。しかも、同王子の取引や資産は最終的な受益者がはっきりしないファンドが隠れみのになっていることが多い。
アルワリード王子が95%保有する投資会社キングダム・ホールディングはサウジ証券取引所に上場しているが、5日の時価総額は約350億ドルと、8%減少した。同社は発表資料で、通常の営業活動を続けており、政府からの支援の保証もあると説明した。
ユナイテッド・セキュリティーズの株式調査責任者、ジョイス・マシュー氏は、アルワリード王子のよく知られている投資先企業の幾つかは、これらの企業ないし同王子の説明がない限り、6日の取引で下落する可能性があると指摘した。
現時点で分かっているアルワリード王子の主要投資先は以下の通り。
シティグループ:
キングダムのウェブサイトによれば、同社は1991年以来、シティ株を保有しており、2008-9年の金融危機で株価が98%下げた時に買い増した。シティの直近の委任状届け出によれば、持ち株比率5%超の株主のリストにはアルワリード王子とキングダムはなかった。
ツイッター:
アルワリード王子は2011年にツイッターに3億ドルを投資した。2月の当局への届け出によれば、同王子の持ち株比率は4.9%。
アップル:
アルワリード王子は1997年にアップルの発行済み株式の5%に当たる623万株を1億1540万ドルで買い入れた。
原題:Alwaleed, Caught in Saudi Purge, Has Assets Across Globe (2)(抜粋)