時代を先取りしたい、それがBリーグの存在理由

Bリーグ常務理事・事務局長 葦原一正氏が語る“勝負の2年目”(その1)

2017年11月6日(月)

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 昨年の9月22日、国立代々木競技場第一体育館。日本に本格的なアリーナスポーツのプロリーグが誕生した。男子バスケットボールの「B.LEAGUE(Bリーグ)」だ。

 華々しい光と音の演出、床一面に張られたLEDで開幕カードの「アルバルク東京vs琉球ゴールデンキングス」の試合はヒートアップ、会場はこれ以上ないくらい盛り上がった。

 あれから1年以上がたった。成果も課題も多いなか、2017年9月29日に2年目のシーズンが開幕した。思い返せばサッカー・Jリーグでは、開幕した初年度こそ人気カードのチケット争奪戦が繰り広げられ、全国規模で大人気を誇ったものの、2~3年目からは右肩下がりの様相を呈した。Bリーグは“勝負の2年目”をどう乗り越えるのだろうか。

 Bリーグには“頭脳”と言える存在がいる。葦原一正氏、リーグの常務理事・事務局長である。昨年のリーグ開幕戦から、レギュレーションや様々な事業計画、リーグのデジタルマーケティング戦略などを担う企業「B.MARKETING」設立などに携わっている。彼は2年目の新しい歩みをどのように進めようとしているのか。その戦略と未来へのビジョンに迫ってみた。

 「常に時代の先取りをしていたい。それがBリーグの存在理由です」と話す葦原氏。彼の信念と日本スポーツ界を変えたいという秘めた思いを語ってもらった。

(聞き手は、上野 直彦=スポーツジャーナリスト)

葦原 一正(あしはら・かずまさ)氏
公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 常務理事・事務局長。1977年生まれ。早稲田大学院理工学研究科卒業後、外資系コンサルティング会社に勤務。2007年に「オリックス・バファローズ」、2012年には「横浜DeNAベイスターズ」に入社し、社長室長として、主に事業戦略立案、プロモーション関連などを担当。2015年、「公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ」入社。男子プロバスケットボール新リーグ(B.LEAGUE)の立ち上げに参画。(写真:加藤 康)

スマホ視聴が想像していた以上に好調

Bリーグは2年目を迎えましたが、昨シーズンを振り返って、どう評価していますか。

葦原:最初のシーズンとしては、出足好調だったと思います。一番大事なのは入場者数とずっと言っていますが、NBLとbjリーグを合わせた前シーズン(2014-15シーズン)比で、B1の入場者数は50%増の149万9352人、B2は33%増の64万6791人と全体で200万人を突破しました。1試合当たりの平均入場者数もB1では2777人と前シーズン比で3割以上増えました。

2017年10月1日に行われた、Bリーグ 2017-18シーズン「新潟アルビレックスBB vs 島根スサノオマジック」の試合。左側の背番号54は、新潟アルビレックスのダバンテ・ガードナー選手。ボールを持った右の選手は、島根スサノオマジックのジョシュ・スコット選手。(写真:アフロ)

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「時代を先取りしたい、それがBリーグの存在理由」の著者

上野 直彦

上野 直彦(うえの・なおひこ)

スポーツライター

兵庫県生まれ。早稲田大学スポーツビジネス研究所・招聘研究員。ロンドン在住の時にサッカーのプレミアリーグ化に直面しスポーツビジネスの記事を書く。女子サッカーやJリーグ、男子バスケBリーグなどを取材。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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