昨年の9月22日、国立代々木競技場第一体育館。日本に本格的なアリーナスポーツのプロリーグが誕生した。男子バスケットボールの「B.LEAGUE(Bリーグ)」だ。
華々しい光と音の演出、床一面に張られたLEDで開幕カードの「アルバルク東京vs琉球ゴールデンキングス」の試合はヒートアップ、会場はこれ以上ないくらい盛り上がった。
あれから1年以上がたった。成果も課題も多いなか、2017年9月29日に2年目のシーズンが開幕した。思い返せばサッカー・Jリーグでは、開幕した初年度こそ人気カードのチケット争奪戦が繰り広げられ、全国規模で大人気を誇ったものの、2~3年目からは右肩下がりの様相を呈した。Bリーグは“勝負の2年目”をどう乗り越えるのだろうか。
Bリーグには“頭脳”と言える存在がいる。葦原一正氏、リーグの常務理事・事務局長である。昨年のリーグ開幕戦から、レギュレーションや様々な事業計画、リーグのデジタルマーケティング戦略などを担う企業「B.MARKETING」設立などに携わっている。彼は2年目の新しい歩みをどのように進めようとしているのか。その戦略と未来へのビジョンに迫ってみた。
「常に時代の先取りをしていたい。それがBリーグの存在理由です」と話す葦原氏。彼の信念と日本スポーツ界を変えたいという秘めた思いを語ってもらった。
(聞き手は、上野 直彦=スポーツジャーナリスト)
スマホ視聴が想像していた以上に好調
Bリーグは2年目を迎えましたが、昨シーズンを振り返って、どう評価していますか。
葦原:最初のシーズンとしては、出足好調だったと思います。一番大事なのは入場者数とずっと言っていますが、NBLとbjリーグを合わせた前シーズン(2014-15シーズン)比で、B1の入場者数は50%増の149万9352人、B2は33%増の64万6791人と全体で200万人を突破しました。1試合当たりの平均入場者数もB1では2777人と前シーズン比で3割以上増えました。
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