原子力・石炭・LNG・石油・水力などの各電源がどのような位置付けにあるのかは、どのような指標で評価すべきなのか。最もわかりやすいのは、実際の発電電力量である。ここ直近10年間で、電源別発電電力量の推移は、下の資料1〔=電源別初電力量構成比〕の通り。

 総発電電力量では、2003~12年度の10年間平均は9,771億円kWh/年、08~12年度の5年間平均は9,700億kWh/年。東日本大震災(11年3月11日)の影響により、原子力発電比率が急激に低下していることも、ここから読み取れる。

 直近12年度では、「原子力」と「地熱及び新エネルギー」が同じ水準になっている。この場合の「地熱及び新エネルギー」とは、『再生可能エネルギーのうち水力を除いたもの』と同じ。

 原発稼働率は、下の資料2〔=原子力発電所設備利用率〕のように推移してきている。震災前の03~10年度の8年間平均の稼働率は65.5%であった。

 では、この水準は世界的にはどうなのか。主要国での原発稼働率に関する推移は、別の寄稿に掲げた資料〔=原子力稼働率(主要国の推移・比較)〕の通りであり、日本の原発稼働率の低さは瞬時にわかる。



<資料1>
電源別発電電力量構成比
(出所:電気事業連合会HP) 


<資料2>
原子力発電所設備利用率
(出所:電気事業連合会HP