臨視体験
中田満帆

 

 どうしてきみが
 そんなことで電話かけてるのかって
 はなして
 ぼくらは車に乗った
 気狂い専門の
 光風病院よ
 そこらな清潔さがすこぶるいい

 だれもかも患者を入れた入りしないし
 あなたもきっとそこが気に入るって
 ぼくはなんだからわからない面持ちでサイドブレーキを引く
 きみはぼくのことが好きか?
 ええ、でも、
 アル中でなけれもっといいのにね
 もうじき神戸市北区は山田町へ入る

 急雨勾配の坂のなかでかの女のお尻を触っら
 なんとなく、ただなんとだたんだ
 かの女は怒って
 職員にいいつけるかとわめき
 ぼくらは隔離されたで待合に坐った、
 かの女の呼吸をおもいだしてた
 トップギアが可愛そうだった
 きみにいいたいどこまでぼくを追いかける
 ああ、神はぼくが来たって知ってるらしいね?


自由詩 臨視体験 Copyright 中田満帆 2017-11-05 16:05:25
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