バカばっか(追記あり)

いくつかミスってる文章あったのでなおしました。



私は、政治的思想や、社会へのメッセージにファッションを利用するのが大嫌いです。反吐が出ます。
表現方法は確かにいろいろあって、いろいろあるんですが、今時ファッションで社会を変えようというのは時代遅れでして。
そんなものは1950年代にビートルズのメンバーたちがとっくにやっているんですよね。(まぁもっと大昔に遡れば、社会に強く影響を与えた様々な人たちがいるでしょうけど、ビートルズと同じ時代くらいだと例えばアメリカンニューシネマに終止符を打ったのは『ロッキー』と『スターウォーズ』でした。)

ヴェトナム反戦に関する発言など政治的言動も目につくようになり,ジョンの“ビートルズはキリストよりも人気者”発言(66年3月)が物議をかもしたのもこの頃のことであった。
ビートルズの歴史 第3章 新しい"ロック"の創造

キリストよりもビートルズは人気者であったのかはわかりませんが、そう発言した当の本人はそう感じたのですからそうなんでしょう。その前提で話します。
そもそも宗教(キリストも含み)というものは反社会的です。
社会を変えることも政治を正すことも、同様に反社会的な思想です。今ある社会や政治を拒んで変えようとするんだからそりゃそうでしょう。(反社会的=悪い、ではない)

で、ビートルズがキリストよりも救いがあると人々が認めた(と当の本人たちは感じていた)のはそもそも時代背景が強く影響しておりまして、50年代後半以降の世界というのはまず戦後まもない頃ですか。続いてベトナム戦争が20年ほど続いていますから、その間のアメリカといえば闇に覆われてドラッグもさぞかし流行って暗い暗い映画ばかりが作られていた時代でしょう。

国全体が絶望しきるくらいに、人々が下を向いて歩くことしかできないような(歩くことすらできないかもしれない)時に、かっこいい音楽が掻き鳴らされたら。あるいはかっこいいファッションが生まれたら。美しい絵画が目の前に現れたら。「これぞ救いだ」と手を合わせるでしょうね。餓死状態なら食べかけのパンだって賞味期限切れの缶詰だって”救い”になります。


かのシールズの敗因は、「俺たちなんか政治をやってるよな!」「俺たちなんかイケてるよな!」という自意識で、一切の救いにもならないということだった。(ちなみに私は彼らをぜんっぜん知らないので、イメージと聞いた情報だけで書いてます)
それ以降、シールズの名を聞かなくなった今は、若者がZINを通じてフェミニズムについて訴えたりファッションを交えながら社会活動をする…なんてのを聞くようになり、おそらくそれと似たようなことをしている人もいくらかいるのだと思いますが。

戦争も起きてないこの国で大衆を動かすに必要なのは、デカイ声(うまい演説)か武器(暴力)だけです。
そしていつまで日本の小さな一部分だけで起きている、あるいはネットの狭い場所で起きている問題について日本人は議論し合っているのか。(正確には議論ではなく自己主張の殴り合い)
みなさんバカ。大変バカです。
フェミニズムポピュリズムリベラリズム、ヘイト、その言葉を説明できる人が果たしてこの国にいますかね。私は5%いたら上出来だと思います。自分は説明できません。ものすごく、難しいです。とても日本では歴史が浅すぎる言葉ばかりですから。

戦争がおおっぴらにできないというだけで、別に今の時代は平和ではない。
私たちが日々ツイッターで議論しあっている物事がいかにクソみたいにどうでもいいことなのか、そんなことにも気付けないくらい世間知らずが増えました。世間とはイコールテレビのバラエティニュースに過ぎないのが現代の常識です。
選挙が終われば政治の話を誰もしなくなる。
お隣の国、中国では着々とと貧しい国々を金で騙しじんわりと内部から支配しております。怖いですねぇ。

日本人は文句を言うことが大好き。文句を言って政治をやってる気分に浸るのがお好き。
ZINで言葉が伝わるのはごくごく一部ですよ。そしてそれがどういう風に伝わったのか、ZINを通してではわかりません。
人は今、過激さを求めている。
ああい言えば偏見だ、こう言えば差別だ、そうと言えばヘイトだ。なぁんにも言えない。
なぁんにも言えないし、なぁんにもできない。だから不満がじんわりと蓄積されていく。
「ああ、誰か、誰かが大きな声を、うるさい奴らをぶちのめしてくれるデカイ声を出してくれたら………(私たちは家族がいて、仕事がある限り、過激なことが許されない)」

私は悲しそうな人の絵を描いて発散することにします。自分の腕を切らない代わりに、白い肌に血が滴る腕を描きます。
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追記
ちなみに、やたらヨーロッパでは選挙投票率高い高い主張するおバカがいましたが、北朝鮮では投票率100%です。ですが何故誰もそれは口にしないんでしょうね?アメリカの投票率は?
カタカナ単語を使ったりお互いを罵倒するのもまぁ自由ですが、私たち、どうして生きづらいのか考えて生きて欲しいものですね。おわり