昨日は、珍しく苦手な仕事に挑戦してみた。
とあるアパレルメーカーの撮影モデルだ。

自分のことがすこぶる大好きなくせに、とにもかくにも写真が苦手で (苦手すぎて、撮影現場から逃走した過去もある)、
今年、まともにモデルをしたのは、『革命のファンファーレ』の表紙撮影と、『Discover Japan』の撮影ぐらい。
マネージャーの鮎川女史から話をいただいてすぐに「僕、ポーズとかとれないし、猫背て、O脚で、先方サンの期待に応えられないので…」とお断りさせてもらったが、

「ところが、まったく期待されてないんです」

と鮎川女史。
横並びの他のモデルさんの名前と、今回の企画内容を聞くと、なるほど。
「ちょっと頑張ってみる」という結論になった。

そんなこんなで、昨夜は、ぎこちないポージングを、「いいじゃないですか」「お?カッコイイっすね」と約3時間ほど、鮎川女史から鼻で笑われ続けたのであった。

カメラマンさんから「好きなように動いてください」と言われても、ポーズのレパートリーなんてないし、主役は『お洋服』なので、厳密にいうと「お洋服が良く見えるように、好きなように動いてください」であり、記念撮影の時のようなピースサインをしても却下されるのである。

ちなみに、添付した写真は小学校の卒業写真。
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かれこれ、30年以上、ピースサイン一本勝負でやってきたのである。

「もう少し、肩の力を抜いて」と言われて肩の力を抜くと、今度は顔がフニャっとなってしまい、「顔はキリリと」と指示される。
自分のポンコツっぷりに涙がこぼれると同時に、モデルさんというお仕事はつくづくプロフェッショナルだと知る。

いろんな仕事がある。
今、僕が一番やってみたい仕事は学校の先生。
目的は、生徒と共に学食を食べて、今の生徒が何を考えているのかリサーチしたい。
結局、自分の為だ。

昨日、早稲田大学で講演会があって、NewsPicksと早稲田大学の合同企画だったらしく、舞台袖まで佐々木さんが観に来られていた。
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講演会の開演前。
「僕、今の学生が何を考えているか、メチャクチャ興味あるんですよねー」という話を佐々木さんにしたら、「西野さん。驚いて、ひっくり返るかもしれませんが、慶應生の人気就職先の1位って『銀行』なんですよ」と返ってきて、驚いて、ひっくり返った。

これは決して銀行で働かれている方を否定しているわけではなくて、事実として、銀行員は、なんなら真っ先にロボットに代替される職業だ。

「慶應生の人気就職先の1位が銀行」という話を聞いて、最初は「なるほど。銀行で身に付けたスキルを他で使う…つまり、銀行を辞めることを前提に、専門学校的に銀行に2~3年だけ就職するんだな」と思って、「他の職業で使うことができる銀行員のスキルって何なんですか?」と質問すると、横から、編集者の箕輪さんが

「いやいや、西野さん、違いますよ!彼らは『安定』を求めて銀行に就職するんです」

という衝撃の言葉をブチ込んでこられて、昭和にタイムスリップしたのかと思った。
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当然、早稲田の講演会のオープニングは、この話題で持ちきり。

こうなってくると、今度は慶應の学生さんと喋りたくなる。 
できれば就職先に「銀行」を選ぶ学生さんと。

否定しているわけでは決してなくて、子供の頃から、たくさん勉強して、いい大学に入って、2017年に銀行員になろうとする人達の真意を知りたい。
何がどうして、そんな結論になったのかを知りたい。
本当に「安定」を求めて銀行に就職するのか? 本当ならば、銀行員のどこが「安定」しているのか?
そんな話を聞きたい。

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