このTwitterのまとめを読みました。
赤ちゃんのコリック(黄昏泣き)を解消するガス抜きチューブが日本では売られていなかった「原因初めて知った、これは産婦人科で教えるべき」 - Togetterまとめ
「日本でいうところの黄昏泣き、欧米圏でのコリック(colic)は、お腹にガスが溜まっていることが原因。イタリアでは、赤ちゃんの肛門にカテーテルを挿入してガス抜きしている」とイタリア在住の日本人が書いたものをまとめたものです。
この真偽不明の情報について、医師がブログでコメントしています。
黄昏泣きとコリックの話 - 33歳女医、やっと子どもができた頃
要は、「原因がガスだけということはなく、イタリア固有の事情もありそう。素人が肛門に挿すのは赤ちゃんを傷つけることもある。まず小児科に相談しましょう」というもの。「じゃあ、一体どうしたらいいの!?」にも、コリック対策をアメリカ小児学会の回答から紹介してくれています。何て親切。
夜泣き・黄昏泣きでコリック(疝痛)かなと思ったらガスと便秘のケアを - 33歳女医、やっと子どもができた頃
元のTweetをした人は怪しい情報を流したわけですが、では、本人に悪意があったかといえばそんなことはありません。この人の補足のTweetを見れば分かる通り、
ご本人が苦しんだから、同じように悩む人向けに書いたということらしい。
昨年、WELQを中心に、医療情報サイトの情報の信頼性が議論になりました。
DeNA:医療情報サイト「WELQ」の再開断念 - 毎日新聞
こちらは企業による営利目的で作成された情報サイトだったわけですが、インターネットには専門家でない素人が発信している医療情報は数限りなくあります。今回のTweetもその一つ。
なぜ、そんな得体の知れない情報を流すかといえば、本人にとっては、それがとても有効だったからなんですよね。たとえn=1であっても、問題が解決した本人からすれば、その解決策は絶対的なものになります。自分の成功体験は語りたくなるものだし、それが他人のためになるなら悪いことなんて何もないと思うのは、そんなに不自然な発想じゃない。日常生活で多くの人がしていること。それをネットでしただけのこと。
インターネットで情報収集しようとしたときに、情報を発信している側が、何か利益誘導をしようとしていると思われるときは避けたほうがいいというのは徐々に周知されつつありますが、
比較サイト作り、上位に自社サービス 消費者庁が処分:朝日新聞デジタル
個人が善意で情報を発信しているときも、それはそれで鵜呑みにしないというのも大切かと思います。まあ、それ言っちゃうと、ネットの情報はそんなのばっかりなので、要は参考程度にネットで集めた情報は使おうということですね。
ちなみに、元のTweetの、
コリックに黄昏泣きなどと意味不明なネーミングをしママにのみ無駄な苦労を強いる謎の根性論大国日本
今何世紀だったっけ?
この部分は大変ほっこりしました。補足Tweetを見て善意で書いたとしましたけど、たぶん、日本の諸々に対する怒りが書かせた部分も大きいでしょうね。
最近は日本でも、根性主義ではない、エビデンスのある情報を発信されている専門家がちらほらいらっしゃいます。 悩んだときはそういう情報をチェックするといいですね。
宋美玄のママライフ実況中継 : 妊娠・育児・性の悩み : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)
※利益誘導です。冗談です。育児根性主義の人にシェアしよう!