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櫻井翔「先に生まれただけの僕」「関数とか微分積分とか社会に出て役に立ちますか」答えられるか校長先生

2017年11月4日 09時45分 ライター情報:米光一成
「嵐」の櫻井翔が主演のドラマ『先に生まれただけの僕』(毎週土曜 後10:00/日本テレビ系)、今日(2017年11月4日)後10:00から第四話放送だ。
第三回平均視聴率が10.5%、10%台に復活。

・なぜ学ぶのか?
・アクティブラーニング。
・デジタル万引き。
いまの学校の問題をガッツリ盛り込んで展開した第三話。
真正面どストレートな扱い方。
しかも、この3つの話題が、バラバラに扱われるのではない。
鳴海校長(櫻井翔)という人物によって、結び付けられドラマとしての大きなうねりを見せる。

鳴海校長「生徒に興味がないと言い切った及川先生にはわたしの構想から外れてもらいます」
退職した及川先生(木下ほうか)の代わりに教壇に立つことにした鳴海校長(櫻井翔)。
「起立、気をつけ! 礼」
元気よくスタートするが、「礼」で、準備してきた小道具を封筒からバサバサと落として、「ああああー」と叫んでしまう。
気張って言った「起立、気をつけ、礼!」のテンションにつられて「ああああー」も大声。テンパり具合マックスなのが伝わってくる。
だが、ここからどうにか持ち直す。
アクティブラーニング型の授業をはじめ、生徒たちは興味津々である。
最初は上手くいきそうにも見えたのだが、あと6分しかないのに、生徒の半分も正解できてない。
ただ丸投げしただけでは、うまくいかないのだ。
最後に質問される。
「関数とか微分積分とか役に立ってますか?」
校長「え?」
「仕事とかしてて使ったことあるんですか」
校長「……ないです」
「じゃあ、こんなの勉強して何の意味があるの?」
困り顔。
校長「それは……勉強すればいい大学に入れるし、いい会社に入れれば、幸せな人生が送れる……」
あちゃーって感じで目を伏せる見学中の先生・真柴ちひろ(蒼井優)。
校長「っていう保証はない……んだけど、確率は高くなる……っていうか」
チャイムが鳴る。
生徒たちも、残念な気持ちがあふれている。
「わたしも期待してました」
と、矢部先生(森川葵)。
イラスト/米光一成

デジタル万引き問題は、真柴先生が手練れのやり方で問題をおおごとにせずに収める。
その方法に、鳴海校長は納得できないようす。
だが、サラリーマン的な自分の立場を考えると、おおごとにしないでおきたい。
蒸し返すべきではないと黙ってしまう。

関係ないように見えるふたつの事件が、ちゃんとテーマを通して結びつくのだ。

「あれには方法論があるんです」
英語の島津先生(瀬戸康史)は、アメリカ留学中にアクティブラーニングの方法論を学んでいた。

ライター情報

米光一成

ゲーム作家/ライター/デジタルハリウッド大学客員教授。代表作「ぷよぷよ」「BAROQUE」「想像と言葉」等。

URL:Twitter:@yonemitsu

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