「魔王城でおやすみ」は熊之股鍵次(くまのまた かぎじ)による漫画作品。
週刊少年サンデーで2016年より連載中。
表紙は姫の新しいペット、巨大化したナスあざらし(かわいい)。
5巻は、姫の自由気ままぶりに魔物たちもついに動く。
魔王軍、人質姫の身勝手さに今さら気付く。
かつて、魔物と人が争う時代… 魔王軍の人質となったスヤリス姫は幽閉された魔王城で自由気ままに安眠を求めていた。そんな姫を見て、魔物たちは今更想う… 「この姫…人質なのに好き勝手しすぎでは…?」姫の“人質らしさ"を強化するべく、魔物たちが考えた対策は…!? かわいい魔物(ペット)が成獣に!?ついでに姫(かいぬし)も巨大化! 虫歯の治療が嫌だったり、時には喧嘩もしたり…
人質生活たっぷり満喫の第五巻!(魔王城でおやすみ 5 | 小学館より)
前回はこちら。
スヤリス姫と幼なじみ
さらわれた姫を救出するために旅をしている人間の勇者一行は、着実に近づいてきている。
十傑衆のサンドドラゴンも倒し、間もなく古の大火山に差し掛かかろうとしている彼らを前に、魔王城では会議が行われていた。
快適な安眠ライフを送るスヤリス姫にとっても、他人事ではない。
悪夢の元は彼女の幼なじみの、アなんとか君。
小さい頃に連れ回され、災難にあった記憶である。
無鉄砲で方向音痴でドジっ子な彼は、ことあるごとに姫を騒動に巻き込んでいたが、彼女の婚約者でもあったらしい。
しばらく会っていなかったようだが、成長した今ではどんな姿になっているのか。
さぞや冒険好きな若者に育っているだろう。
魔王城の人質強化月間
今回は、スヤリス姫の自由奔放さに、ついに魔物たちが動き出す。
人質ってなんだっけ?
牢に閉じ込めたはずの人間の姫が、勝手気ままに魔王城内を歩き回っている。
魔物たちもトラップも物ともせず、禁断の魔導書を手に入れ、強大な術も使いこなす。
さらには新たなペットも手懐けるようになった。
アイスゴーレム隊長(偽)も久々の登場である。
そこで魔王城では、人質強化週間を行うことになった。
これまで姫を甘やかし過ぎてきたことを反省し、人質らしい行動をしてもらおうとの考えである。
姫の言葉にかまいすぎないようにわざと無視をしてみたり、歩き回る暇が無いように仕事をたくさん与えてみたり、とらえた人間を人質の見本としてみたり。
そもそも、姫は人質らしい振る舞いなど知ることもなく生きてきたのだ。
ふかふかのお布団で寝たり、好きな時にお散歩したり、夕飯のリクエストをできる人質など普通には存在しないことは、驚きの事実であった。
はじめて見よう見まねで人質らしさを演じてみる姫。
実際にやってみて分かったことは、誰も得しないということ。
いつもどおりが一番だね。
日が経つごとに絆を強くしている姫と魔物たち。
いつの日か人間の国と魔物の国の間を取り持つことになるのだろうね。