一眼レフカメラ用レンズのサードパーティとして有名なtamronというメーカー。昔は安くて画質や性能が良くないというイメージでぶっちゃけ純正を買えないから仕方なく買うとというイメージを持たれていましたが、今は全く違います。
同じく一眼レフレンズのサードパーティとして有名なsigmaもですが、最近は性能でも純正に迫っていて、その上で価格が安くなっているんです。
純正と性能で迷ったうえでサードパーティを選ぶ人もいるくらいです。それくらい最近のサードパーティ製レンズはあなどれないんですよね。
今回はそんなtamronの24-70mm F2.8 Di VC USD(Model A007)というレンズの話です。
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD(Model A007)ってどんなレンズ?
tamronが販売しているフルサイズ用の標準ズームレンズです。カメラメーカーの純正でも必ず発売されるスペックのレンズですね。
現在はモデルチェンジして24-70mm F2.8 Di VC USD G2というレンズが出ています。スペックはこちら
基本仕様 |
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対応マウント |
キヤノンEFマウント系 |
フォーカス |
AF/MF |
レンズタイプ |
標準ズーム |
詳細レンズタイプ |
大口径標準ズームレンズ |
フルサイズ対応 |
○ |
レンズ構成 |
12群17枚 |
絞り羽根枚数 |
9 枚 |
焦点距離 |
24~70 mm |
最短撮影距離 |
0.38 m |
最大撮影倍率 |
1:5 倍 |
開放F値 |
F2.8 |
画角(35mm換算) |
84.4~34.21 度 |
手ブレ補正機構 |
○ |
3D撮影 |
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サイズ・重量 |
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フィルター径 |
82 mm |
重量 |
825g(Nikon) |
もともと評判の悪いレンズではなかった
このレンズのもう一つ前のモデルは、F2.8のフルサイズ用ズームでとても安価である代わりに手振れ補正や超音波モーターは無し、フォーカスも最近のようにびしっと決まるタイプではありませんでした。
フォーカスのソフトさからポートレートに好まれたりはしたんですが、やはり安いから買いやすいというイメージのレンズだったんですよね。ちなみに今でも新品で2.5万しないぐらいで買えます。
そこからモデルチェンジしたこのレンズは今まで不満を持たれていた超音波モーターの搭載や手振れ補正の搭載など現代風のレンズに様変わりしました。
その代わり、先代のレンズと比べて手を出しにくい値段にはなったんですけどね。純正に値段が近づいてしまったことであまり売れているイメージはありません。
ですが、これはスペックや性能に問題があったわけではなくて、値段の面で売れなくなっただけ。性能的には満足行くという話が多かったです。
新型のTamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2(Model A032)ってどんなレンズ?
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USDから2017年にモデルチェンジしたのがTamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2(Model A032)です。
外見が大きくか変わってシックな見た目になりましたね。以下Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2(Model A032)のスペックです。
基本仕様 |
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対応マウント |
ニコンFマウント系 |
フォーカス |
AF/MF |
レンズタイプ |
標準ズーム |
詳細レンズタイプ |
大口径標準ズームレンズ |
フルサイズ対応 |
○ |
レンズ構成 |
12群17枚 |
絞り羽根枚数 |
9枚 |
焦点距離 |
24~70 mm |
最短撮影距離 |
0.38 m |
最大撮影倍率 |
1:5倍 |
開放F値 |
F2.8 |
画角(35mm換算 |
84.04~34.21 度 |
手ブレ補正機構 |
○ |
3D撮影 |
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サイズ・重量 |
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最大径x長さ |
88.4x108.5 mm |
重量 |
900g |
フィルター径 |
82mm |
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新型のTamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2(Model A032)が出てから値下がりしている
新型のレンズが出れば旧型は値下がりする。当然のことなんですけど、モデルチェンジするほどのスペック差があったのかどうかがちょっと微妙なところなんですよね。
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2(Model A032)と明らかに違うのはデザインと手振れ補正機能くらい
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2 とTamron 24-70mm F2.8 Di VC USDでの明らかな違いは、まずデザイン。
デザインは明らかに良くなりました。めちゃくちゃカッコいい。sigmaのArtレンズを意識してるのかなーって思うくらいにシックで落ち着いたデザインをしてるし、安っぽい感じがしません。
スイッチ類の配置も一新されて今までのダサいデザインのtamronからは抜け出しました。
それともう一つG2になってスペックアップしたのが手振れ補正です。このクラスのレンズでは最高レベルの5段分の手振れ補正を搭載、Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USDの方は3段分らしいので大幅な進化だと思います。
Model A007とModel A032、レンズ構成・MTFは同じみたい
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USDのレンズ構成
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD(Model A007)のMTF
tamronより引用
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2(model A032)のレンズ構成
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2のMTF
tamronより引用
AFは若干新型の方が早いという話も...
G2の方がAFの初動が速いという話もありますが、ボディでAF速度は変わってくるのでこの辺りはなんとも...
参考までにTamron 24-70mm F2.8 Di VC USD(model A007)のAFスピード
Tamron 24-70mm F2.8 Di VC USD G2のAFスピード
その他細かい違い
- フードのロックがある
- コーティングが違う
- G2はNikon用も電磁絞り採用
tamronの狙いはダサいと言われた金環デザインの撤廃
Tamronはここ最近、G2と付くレンズの新発売を続けています。もちろん世代的にそろそろモデルチェンジだったり、新しいスペックのレンズを販売していたりもするんですが、その一方で別にまだモデルチェンジする必要なくない?と思われるようなレンズまでG2にモデルチェンジしています。
例えば銘玉と言われているtamronの90mmマクロだったり、この24-70 F2.8ズームだったりとかですね。
これG2になる前に売り上げが悪かったレンズをモデルチェンジしているんですよね。で、それらのレンズに共通して言われていたのがデザインがダサいということ。
特にあの金環がダサい、と。
多分デザインを一新してスペックでは負けていないレンズの売り上げシェアを伸ばそうというのがTamronの目論見ではないかと思います。
新品で7万で手に入る現代スペックのF2.8通しズームはTamron 24-70mm F2.8 Di VC USD(Model A007)だけ
新型のG2が出ているとはいえ、値段は約11万。一方でこのレンズは7万円を切っています。
実際、性能が現代の最新レンズに負けていないことはレンズ構成やMTFが新旧レンズで同じであるということが証明しています。つまりTamron 24-70mm F2.8 Di VC USD(model A007)の性能は間違っても悪くはない。そして安い。
デザインと手振れ補正に魅力を感じないのであればこのレンズほど魅力的なフルサイズ用F2.8ズームは無いんじゃないでしょうか?
まとめ
このレンズ、スペックの割にお買い得なので何度も書きますが見た目にこだわらない人は買うといいと思います。
特にフルサイズ使いの人だと、メーカー純正のF2.8ズームは高いのでこのレンズのコスパは際立つんじゃないでしょうか?