まずは、コチラの記事をご覧ください。
僕が全国の図書館に新刊『革命のファンファーレ』を寄贈したことに対して、新潮社さんが社を挙げてお届けする「『それは違うだろ』という方向に持っていきたい気持ちが見え見えの記事」です。

新潮社が新潮社の雑誌を使って新潮社を持ち上げる為に、新潮社の意見に同意してくださる方を無理矢理かき集めて、コメントを掲載されていますが、残念ながら、世論は、そうではありません。
2017年に、この昭和臭い印象操作が通用すると思っていることが、まずヤバイです。

実は、事前に、僕のもとに新潮社さんから意見書のようなものが届いていたので、今回の記事が『週刊新潮』に掲載されることは知っていました。
ただ、僕も、ウチのスタッフも、図書館の貸し出しに対して反対の声を上げられることは、新潮社さんにとってプラスではないと考え、また、出版に携わる全ての人が前に進むことを(本当に!)望んでおりますので、「そっとしておいてあげよう」という結論に至りました。

ただ。
この度、新潮社さんは、週刊誌に掲載するだけでは気持ちがおさまらず、自社のサイトに掲載し、ネットに流し、なんとしてでもキンコン西野の間違いを拡散したいそうなので、そこまでするなら、ニュースの拡散に御協力してさしあげた上で、『革命のファンファーレ』の宣伝にもなりそうなので、僕の意見も少しだけ申し上げたいと思います。


以下、新潮社さんが出された今回の記事に対する僕の解説です。 
(※全て『デイリー新潮』より抜粋)

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西野はブログに図書館のことを〈書籍の販売促進装置だ〉と書くが、日本書店商業組合連合会の柴崎繁副会長は、
「図書館に本を贈るのではなく、地元の本屋さんで買ってください、というのが本当の営業活動。図書館も自治体からの資料費が減って大変で、書店は定価で納品しようとしているのに、タダで寄贈されてしまったら、あがったりです」

そう西野に苦言を呈し、図書館にもこう促す、

「同じ本は1冊置けばいい。行政サービスは最低限でいいのです」(原文ママ)
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…とりあえず、「図書館も自治体からの資料費が減って大変で~タダで寄贈されてしまったら、あがったりです」という日本語については、僕の頭では解読不可能です。

もひとつ言うと、今回の新潮社さんの記事はタダで読めます。
“あがったり”ていません。

ちなみに、このコメントを出されたのは、本書店商業組合連合会の柴崎繁副会長さん。
こちらの方です↓
20171102_092027.png
肩書きを見る限り、大変高名なお方です。

この柴崎様の図書館に本を贈るのではなく、地元の本屋さんで買ってください、というのが当の営業活動」というコメントに対しては、先日、新潮社さんから届いた意見書に書かれていた言葉で、お返事したいと思います。

コチラ↓
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「西野様の場合、ご本人の大きな知名度や人気があるからこそ、こういったマーケティングが有効ではないか、と私どもは考えております」(原文ママ)
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ちなみに、「人気があるからこそ、このマーケティングが有効」という文章のあとに、

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「ベストセラー作家の新刊本まで、発売後すぐに図書館で貸し出しが始まると、売れ行きが鈍くなり…」(原文ママ)
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という日本語が続いたのですが、この一人相撲(鬼ブーメラン)は僕の頭では解読できません。

いずれにせよ、新潮社さん曰く、僕の本のプロモーション(営業活動)としては正しいそうです。
僕も新潮社さんの言うとおりだと思います。
なので、「柴崎様の話を聞いている時に、教えてあげれば良いのに」と思ってしまいました。

柴崎様がおっしゃる『本当の営業活動』とは一体何なのでしょうか?
時代がこれだけのスピードで移り変わり、世間の需要も変わる中、『昔ながらの(変わらない)営業活動』が『本当の営業活動』なのでしょうか?

僕は憶測ではなく、事実(数字)だけをお伝えします。
全国の図書館に本を寄贈したことがニュースになり、『革命のファンファーレ』はネットだけでなく、本屋さんでの売り上げも上がりました。
図書館で本を借りてくださった方がInstagramやTwitterやブログに感想を書いてくださり、そこから購入を決めたという方も少なくありません。

これは、「全国の図書館に寄贈した」という宣伝と、図書館をパブ(広告媒体)にした“現代の営業活動”が機能した結果です。

それと、もう一つ。

「(図書館には)は1冊置けばいい。行政サービスは最低限でいいのです

というコメントについて。
これについては、『平等』と『公正』について勉強されるといいかと思います。
20171102_095858.png
左(EQUALITY)が平等で、右(EQUITY)が公正です。
(引用元→BUZZAP!)

「一冊ずつでいい」とは言うものの、一冊の需要は様々です。
人気の本となると「数百人待ち」はザラにあり、なかなか巡ってきません。
「一冊ずつ」にしてしまうと、図書館の本棚は、「いつ行っても数年前と変わらない」となり、図書館に行く理由が無くなってしまいます。
僕は、図書館には本と市民を繋げる大きな意義があると考えます。
出版不況の今、本をしっかり手にとってもらう為には、図書館という娯楽を盛り上げていくべきだと僕は考えます。

とはいうものの、正義て動いている人の考えはチョットやソットでは変わらないので、本書店商業組合連合会の柴崎繁副会長には、コチラの本をオススメします↓
次に、コチラのコメントについて。

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上智大学碓井広義の教授(メディア文化論)が言う。
「図書館には本と市民を繋げる大きな意義がある。文春や新潮の社長はそれを理解したうえで、出版不況の今、本をしっかり手にとってもらいたい、と訴えたのだと思う。一方、西野さんは個人のビジネスのプロモーションが透けて見えてしまう」(原文ママ)
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このコメントを出された上智大学の碓井教授は、この方。
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なんだか怒らせると怖そうな方です。
膝の震えが止まりません。

りあえず、前半部分の碓井教授の意見に関して、僕からは「はい。そのとおりだと思います。僕も図書館には本と市民を繋げる大きな意義があると思うので、図書館に足を運んでもらった方がよくないですか?」とだけお返ししておきます。

気になったのは後半部分。

「西野さんは個人のビジネスのプロモーションが透けて見えてしまう」

これについては、10月17日に更新した僕のブログをどうぞ。
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どうやら、上智大学の碓井教授は公の場でコメントされる時に下調べをされないそうなのですが、僕は最初から『革命のファンファーレ』の宣伝だと謳っております。
CMを流して、「ははーん、俺には分かるぞ。お前、これ、CMだろ?」とドヤ顔で突っ込まれてしまいました。
…はい、CMです。

上智大学の碓井教授に対しては、「今後、コメンテーターとしてコメントされる時は、建設的な議論をする為に、キチンと一次情報を調べた上でコメントされた方が良いかと思います」とアドバイスさせていただきます。

情報大学の碓井教授と、碓井教授に文化論を学ぶ上智大学の生徒の皆様、頑張ってください。

とはいえ、わざわざ一次情報を調べている暇もないと思うので、現代のメディア文化の全てが書かれたコチラの本をオススメします↓

まもなく、まとめに入ろうと思うのですが、僕の意見だけを一方的に語ってしまうと、偏ってしまうので、ここら辺で、今回の新潮社さんの記事を読まれた一般の方のコメントを御紹介しておきます。
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僕は、無料であろうと、本に触れる人(パイ)が増えれば、売り上げが伸びると考えて、プロモーションの一環として、無料公開をしたり、図書館に寄贈したりしているのですが、「タダで見れるようにしてしまうと、本を買う人が減るだろ!」という主張を繰り返す新潮社さん。

最後に、その新潮社さんの、ここ最近のプロモーション(営業活動)を2つほど御紹介してお別れしたいと思います。


「新潮社、発売前の本、webで無料公開」
「新潮社、文芸誌『新潮』の新連載を無料公開」

新潮社さんへ。
文芸の未来を本気で考えるのであれば、タレントの不倫を追いかけるのは程々にして、一緒に時代を追いかけましょう。

会社の行動(作品)は全てトップの意思なので、今度、コチラの本を新潮社の佐藤隆信社長にお贈りしようと思います↓
【Amazon】
あと、おそらく、コチラもお好きだと思うので合わせてお贈りしたいと思います。
【Amazon】


※すごく頑張って書いた記事なので、「良かった」という方はシェアしてくださいな。
新潮社さんもそれを望まれていると思います。