自動車の分解整備にはきわめて高度な技術が必要です。自動車の分解整備作業には、自動車の新技術・新機構に対応した高度な知識や技術および相応の作業機器等の設備が必要であり、
道路運送車両法施行規則において分解整備の種類や作業の範囲の他、自動車分解整備事業者が保有する作業機械等の設備基準などが規定されています。
分解整備となる主な作業
シリンダブロック(ただし二輪にあってはクランクケース。また、シリンダブロックの取り外しを伴うフライホイールを含む)を取り外して行う自動車の整備又は改造。
ただし、車から取り外されたエンジンについてのみ整備を行うもの(例えばオーバーホールやボーリング)は、分解整備事業ではありません。
- 動力伝達装置(ドライブシャフト。プロペラシャフトなどの脱着)

クラッチのレリーズフォーク、レリーズベアリング、ダイアフラムスプリング、クラッチディスク、クラッチカバー、プレッシャープレート及びプレッシャースプリング、トランスミッション、トルクコンバータ(CVTを含む)、トランスファ、トランスアクスル、デファレンシャル、プロペラシャフト、ユニバーサルジョイント、センタベアリング、ドライブシャフト、等速ジョイント等を取り外して行う自動車の整備又は改造。

フロントアクスル、フロントナックルスピンドル、フロントホイールベアリング及びフロントキングピン、前輪独立懸架装置のサスペンションアーム、ナックルスピンドル、ホイールベアリング及びキングピン、リヤアクスルシャフトなどを取り外して行う自動車の整備又は改造。

かじ取りフォーク、ステアリングギヤボックス、ドラッグリンク、ピットマンアーム、タイロッド、タイロッドエンド、リレーロッド、アイドラアーム、ナックルアーム、ベルクランク、セクタアーム、リンクロッド、スレーブレバーなどを取り外して行う自動車の整備又は改造。
- 制動装置(ディスクキャリパ、ブレーキドラムなどの取り外し)

ブレーキドラム(二輪の小型自動車のブレーキドラムを除く)、ブレーキシュー、ホイールシリンダ、バックプレート、シューアジャスタ、ブレーキスプリング、ブレーキキャリパ(ブレーキキャリパの取り外しを伴うブレーキパッドを含む)、シリンダ、ピストン、ブレーキディスク、ブレーキホース、プロポーショニングバルブ、セーフティバルブ、セーフティシリンダ、メターリングバルブ、レギュレータバルブ、ABSアクチュエータ、ABSモジュレータ、ASRモジュレータなどをを取り外して行う自動車の整備又は改造。

リーフスプリング、エアスプリングなどを取り外して行う自動車の整備又は改造。
これらの作業は、自動車分解整備事業者でないとできません。