相続したトヨタモータークレジットの豪ドル建て債券が4万ドル。一時は目も当てられなかったその価額。最近は円安のおかげで350万円程に。
11月に満期となるので300万ほど一括投資をする予定
大和証券の担当からは一応
『次の運用はどうされますか?おすすめは…』
と聞かれたんだけれど、さすがに毎年口座管理料を3,000円取られるのも馬鹿らしいので断った。
しかし今は株価が異様なほどに上がり続けている。
正直いつ崩壊が起きるか分からない。
また株に一括投資をする程の勇気は僕にはない。
さあどうするか。
そう考えて行き着いた先がGPIFの資産運用だ
- GPIFの資産運用方法(ポートフォリオ)は株50%と債券50%
- 資産別のベンチマークもそれぞれに設定
- GPIFを真似るにはどの投資信託を買えばいい?
- 注意!GPIFはその資産運用の全てをパッシブ運用しているわけではない
- リーマンショックを含む過去10年間GPIFのポートフォリオで運用していたとして
- 個人でプロ(GPIF)の資産運用を真似することはそんなに難しくない
GPIFの資産運用方法(ポートフォリオ)は株50%と債券50%
GPIFってのは厚生年金や国民年金の一部(1割程度)の年金積立金を管理、運用する独立行政法人。
その収益を国へ収めることで年金事業の運営の安定の助けをしている。
その資産運用については基本構成を
国内債券35%
国内株式25%
外国債券15%
外国株式25%
と定めている。
でもある程度のブレ(乖離率)に関しては許容。
具体的には
国内債券35(±10)%
国内株式25(±9%)
外国債券15(±4%)
外国株式25(±8%)
この範囲内におさまることを目指している。
それは平成29年6月のポートフォリオをみても分かる。離れスギィ!
資産別のベンチマークもそれぞれに設定
GPIFは国内外の株式・債券に対して基準指標を設けている。運用成果を評価する時にはそれら市場の動きを代表する指数を使用する。
国内債券は主にNOMURA-BPI国債
(2017年9月末までのリターン)
野村證券金融工学研究センターが作成・発表している国債のベンチマーク。
多くの国内債券投資信託のベンチマークとして利用されている。
他には資産担保証券(ABS)を除いた指標
・NOMURA-BPI(除くABS)
と満期保有の公募利付債の投資収益率を指数化した
・NOMURA-BPI /GPIF Customized
をGPIFは指標として採用している。
直近についてはゼロ金利政策もありマイナス成長。ただしこれほど安定な資産運用は他になかなか存在しない。
国内株式はTOPIX(配当込み)
(2017年9月末までのリターン)
東京証券取引所が作成・発表している国内株式の代表的なベンチマーク。
東証1部に上場するすべての銘柄が対象であり、その基準時の時価総額を100として、その後の時価総額を数値化したもの。
アメリカ市場でのS &P500指数と似ている。
そして上に貼った成績は2017年9月末までだが10月にその資産が大きく成長したことは日本人の多くが知るところ。
外国債券はシティ世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし、円ベース)
(2017年9月末までのリターン)
シティグループ・グローバル・マーケッツ・インクが作成・発表している世界国債のベンチマーク。世界の主要国の国債について、投資収益率を指数化したものだ。
(表はeMAXIS先進国債券インデックスより)
指数の通貨別構成比率を見るとその8割がアメリカやヨーロッパ各国の先進国であると分かる。
だだしメキシコなど新興国国債も少し含まれている。
債券クラスだが国債とは異なりリーマンショック時は15%以上暴落したという点は見逃せない。
外国株式はMSCI ACWI(除く日本、ヘッジなし・円ベース,WGBI)
(2017年9月末までのリターン)
MSCI Incが作成する、日本を除く先進国22カ国と新興国24カ国の46カ国の国から構成された株式のベンチマーク。
いわゆる全世界株式とも呼ばれるがその半数以上はアメリカが占めている。
GPIFを真似るにはどの投資信託を買えばいい?
それでは各指標に対してどの投資信託を購入すればいいかを考えていくことにする。
インデックスファンドという性質上
・一番その手数料が安いものであり
・ある程度実績がある(設定来期間+純資産総額)
投資信託を選んでいく。
国内債券の投資信託はiFree日本債券インデックスファンド
信託報酬(税抜)0.14%
純資産総額1.19億円(2017年11月1日現在)
他に信託報酬の安い投資信託としては0.15%である
・たわらノーロード 国内債券
・ニッセイ国内債券インデックス
がある。実質コストとしてはたわらが一番安い。
また設定期間が短い為採用をしていないがeMAXISslimeも信託報酬が0.14%とiFreeと変わらない
国内株式の投資信託は三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
信託報酬(税抜)0.16%
純資産総額87.16億円(2017年11月1日現在)
他に信託報酬の安い投資信託としては0.18%である
・ニッセイTOPIXインデックスファンド
・たわらノーロードTOPIX
があるが実質コストとしても三井住友が一番安く優秀
これら三井住友シリーズのインデックスファンドはつみたてNISAの影響より、最近になって大きくそのコスト改善をしている。喜ばしい。
外国債券の投資信託はeMAXISslim先進国債券インデックスファンド
信託報酬(税抜)0.17%
純資産総額7.16億円(2017年11月1日現在)
他に信託報酬の安い投資信託としては0.18%である
・ニッセイ外国債券インデックスファンド
があり、歴史のまだ浅いeMAXISslimeと比べて10倍の純資産総額を誇ること、実績コストとしても優秀な点からどちらを選ぶかは難しい。
外国株式の投資信託は三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド
信託報酬(税抜)0.25%
純資産総額59.5億円(2017年11月1日現在)
全く同じ指標のインデックスファンドについてはなかなかない。日本を含んでも良しとするのであれば最近、楽天により発売された
・楽天・全世界株式インデックスファンド
こちらについては信託報酬が0.24%と非常に低コストになっている。
注意!GPIFはその資産運用の全てをパッシブ運用しているわけではない
(図はGPIF平成28年度業務概況書より)
GPIFは株式を自ら売買することは認められていない。
しかしその専門性を活用するという観点より、パッシブ運用とアクティブ運用の双方で資産の運用受託機関を選定している。
アクティブ運用の割合は市場運用の20%程である。
また、一部GPIFは国が発行する債券での運用もしている(財投債)
その専門性を活用するという観点から国内債券・株式、外国債券・株式のパッシブ運用とアクティブ運用の双方で運用委員会の審議を経て運用受託機関を選定している。
リーマンショックを含む過去10年間GPIFのポートフォリオで運用していたとして
GPIFはポートフォリオを二度変更している。
現在の基本ポートフォリオとなったのは平成26年10月からであり、その期間はまだ短く2年のみ。
あまり参考にはならない。
気になった僕は、過去10年で今のGPIFのポートフォリオでベンチマーク通りの運用をした際についてその資産の動きを表にしてみた。
リーマンショックの起きた2008年はマイナス25%という結果に。また、過去10年でマイナスとなったのは3回のみ。
日本債券と比べればその安定感については劣るもの、間違いなく効率的な資産運用方法としては合格点。
でも何だろう物足りない。というかこう考える。
あれ?GPIFのポートフォリオってめちゃくちゃ優秀なんじゃなかったっけ。
優秀ではないと言わない。10年で4%超えなら十分。
ただ一つ気になったこと。
4資産均等に負けてる…
個人でプロ(GPIF)の資産運用を真似することはそんなに難しくない
ばあさんはよく言っていた。『資産運用はプロに任せなさい』と。
『個人がどうこうしたっていつか負けるように出来ているんです』とも。
特に僕はそれが正しいとは思わない。
しかし80年生きて繰り出されるその言葉。深みがある
でも資産運用のプロであるGPIFが
・ポートフォリオを明らかにしてくれていること
・それを個人が擬似的に真似るということ。
これもまたばあさんのいう、『プロに任せる』になるんじゃないだろうか。
てことで僕はGPIFを真似するよおばあちゃん。
まあまだ生きてんだけどな
ウチの婆さんは(´_ゝ`)