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Ableton、新世代DAW「Live 10」を発表! 新音源「Wavetable」など新しいデバイスが追加、Max for Liveも標準搭載に
Abletonは先ほど、Liveの新バージョン「Live 10」を発表しました。「Live 10」は来年第一四半期(2018年1〜3月)にリリースされる予定で、実に約5年ぶりにメジャー・バージョン・アップが実施されることになります。
遂にベールを脱いだ次世代ミュージック・プロダクション・ソフトウェア「Live 10」。メジャー・バージョン・アップだけあって、多岐にわたって機能強化が図られています。
現時点でアナウンスされている「Live 10」の新機能は以下のとおりです。
1:新開発のインストゥルメント・デバイス「Wavetable」を搭載
ウェーブテーブル・オシレーターをフィーチャーした新しいシンセサイザー・デバイス、「Wavetable」が搭載されました。「Wavetble」では、生楽器のサンプルを含む様々な波形をウェーブテーブルで利用でき、後段にはアナログ・モデリング・タイプのフィルターを2基装備。モジュレーション・ソースは、3基のエンベロープ(アンプ・エンベロープを含む)と2基のLFOが用意され、マトリクスによって任意のパラメーターを縦横無尽に変調することができます。ユーザー・インターフェースの美しい波形表示が、いかにもAbleton製シンセサイザーという印象です。
2:新しいエフェクト・デバイスを3種類搭載
インストゥルメント・デバイスだけでなく、エフェクト・デバイスも新開発のものが3種類(Echo、Drum Buss、Pedal)追加されました。まず「Echo」は、アナログとデジタル、両方の質感に対応した新しいエコー・エフェクト。プレス・リリースによれば、“実験的なフィールを備えたデバイス”とのことで、単なるエコーというよりも積極的な音作りが行えるエフェクティブなプロセッサーのようです。さらには「Drum Buss」と名付けられたドラム用の複合プロセッサーも搭載。「Drum Buss」では、トランジェントの調整や低域を増強するサブ・ベース処理、トランスポーズなどが行えるとのことで、1つのデバイスでドラムの音作りが完結できるのはとても便利そうです。3つ目の「Pedal」は、オーバードライブ、ディストーション、ファズという3種類の回路をモデリングした歪み系デバイス。プレス・リリースによれば、ギターだけでなく歌声やシンセ・サウンド、ドラムなどにも有効なエフェクトとのことです。
3:ユーザー・インターフェースをはじめ、使い勝手も大幅にブラッシュアップ
「Live 10」ではユーザー・インターフェースも刷新され、洗練されたグラフィックスと色使いにより、視認性が格段に向上したとのこと。ユーザー・インターフェースはデザイン面だけでなく、機能面も細かくメスが入れられているようで、使い勝手が大幅に改善されているもようです。
ユーザー・インターフェースや細かい機能面でのアップデート・ポイントは以下のとおりです。
- 視認性に優れた新しいユーザー・インターフェースを採用。テーマも最新のものを収録
- 録音前に入力していた(試奏した)フレーズをMIDIクリップとして利用できる、Captureリコール機能
- 1つのクリップ・ビューで、複数のクリップを同時に表示/編集することが可能に
- アレンジメント・ビューのナッジ、タイム・ストレッチ、ワンタッチ・ズーム、ドラッグ&ドロップ、トラックの複製といった機能が改善
- 目的のサウンドに素早くアクセスできる、カスタマイズ可能な新しいブラウザ
- グループ・トラックのグルーピングに対応、シンプルなプロジェクト管理を実現
- MIDIノートを途中から(トリガー情報の後から)再生しても、音がしっかり再生される仕様に改善
- 入出力に自由に名前を付けられるI/Oリネーミング機能
- 超低域をサポートする新しいEQ Eight、チャンネル・ストリップに搭載されたSplit Stereo Pan、低域をモノに変換できるBass Monoの搭載など、ミキシング機能が大幅にアップデート
- MP3の書き出しをサポート
4:さらに深化したPushとのインテグレーション
「Live 10」では、Pushとのインテグレーションも強化。より多くの操作が可能になっただけでなく、主要デバイス(Wavetable、Echo、EQ Eight、Compressorなど)のUIがPushのディスプレイに高い解像度で表示されるようになりました。また、新しいステップ・シーケンシング・レイアウトが採用され、パターン関連の操作やトラック・アーミングなどもPushからダイレクトに行うことが可能に。これまで以上にスタンドアローン機器のような使い心地になっているもようです。
5:Max for Liveを標準搭載
そしてこれは裏の目玉と言っていいのではないでしょうか。「Live 10」では、これまでオプションだったMax for Liveが標準搭載(!)となりました。単にオプションだったものが標準になったというだけでなく、Max for LiveがLiveの一機能として完全に統合されたため、Max for Liveデバイスをより素早く、少ないCPU消費量でロードすることが可能に。また、Max for Liveデバイスとのマルチ・チャンネル・オーディオ・ルーティングや、MIDI SysExデータの送受信も行えるようになったとのことです。今年6月、AbletonはCycling ’74を買収、子会社化しましたが、「Live 10」はその最初の成果と言っていいでしょう。
ユーザー待望の新バージョン「Live 10」。リリースは冒頭でも紹介したとおり来年第一四半期(2018年1〜3月)の予定で、2017年11月2日以降に「Live 9」を購入したユーザーは無償アップデート対象とのこと(エデュケーショナル版を除く)。また「Live 10」の発表を記念して、本日から「Live 9」の20%OFFプロモーションも実施されるとのことです(このプロモーションは、「Live 10」が発売されるまで継続されるとのことです)。「Live 10」ボックス版の新規購入価格は以下のとおりで(すべて予価とのこと)、さらなる詳細はハイ・リゾリューションのWebサイトをご覧ください。
- Live Intro:12,778円(税別)
- Live Standard:52,593円(税別)
- Live Suite:84,074円(税別)
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