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双極性naoの「てにをは」

双極性障害のnaoが伝える、ことばの力と闘病の記録。

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知れば納得!トキメキの日本語講座~かえる・おさめる~

みずたまなおです。

こんにちは。

 

今回は、「かえる」「おさめる」の正しいの使い分けについて解説します。

どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

 

【目 次】

 

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はじめに

あなたは「同訓異字」という言葉を聞いたことがありますか?

「同音異義なら何となく…」という方も中にはいるかもしれませんが、この言葉はあまり馴染みがない、という方が多いのではないでしょうか。

ところが実は、日ごろ私たちの生活の場において、非常によく登場する、とても身近なものなのです。

 

紙でもスマホでもパソコンでも、文章を書いているとき、「えーっと、これはどの漢字だったっけ?」などと思って、つい手が止まることはありませんか?

 

私はブログを始める以前から、そのような場面に遭遇することがありました。

そういった状況に出くわすたびに、それを何となく見て見ぬふりをしていました。

ところが、ブログを始めて文章を書くようになって、頻繁に手が止まるようになりました。

それは、「数は少ないけれど、文章を読んでいただく」という理由から、「誤った言葉は使わないように!」という意識を持っているためです。

(間違った言葉遣いをしている部分もあるかもしれませんが…)

 

同訓異字とは?

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では、「同訓異字」とは一体どういうものなのでしょうか?

文字だけ見れば、「同じ訓読みで字が異なる」と考えることがあります。

 

具体的に説明すれば、このようになります。

同訓異字となる漢字の組み合わせには次の3つの場合がある。

  1. 字義がほぼ同じで、同様の使い方ができる漢字
  2. 字義が類似しているが、違いがあり、書き分けられる漢字
  3. 字義がまるで異なるが、たまたま訓では同じ読みをする漢字

<引用>同訓異字 - Wikipedia

 

具体的すぎて、より難しくなってしまいましたね…。

端的に言えば、「異なる漢字であるが、意味が似ており、訓が同じになるもの」ということになります。

<引用>異字同訓(イジドウクン)とは - コトバンク

 

ちなみに「訓」というのは、音読み・訓読みの「訓」です。

中国語の発音に由来する音読みに対して、日本固有の言葉に漢字を充てたものが訓読みとなります。

 

同訓異字の具体例を挙げるとすれば、「(耳で)きく」や「(目で)みる」などがあります。

「きく」を漢字で書くと、聞く・聴く、「みる」は見る、観るというような感じです。

私なりに噛み砕いてその意味を表現すれば、「同じ発音で意味も似ているが書く漢字によってニュアンスが異なるもの」が同訓異字となるのではないでしょうか。

「聞く」と「聴く」、「見る」と「観る」では何となくニュアンスが違うような気がしませんか?

 

かえる・おさめる

それでは、ここからはその他の同訓異字を見てみましょう。

今回は、動詞を取り上げてみます。

辞書は、コトバンク・大辞林第三版を使用します。

 

1.かえる(変・換・替・代)

・変える

①物事を以前と違った状態・内容にする。変化させる。変更する。「姿を―・える」「顔色を―・える」「考えを―・える」「話題を―・える」「戦術を―・える」
②物の位置や場所を別の所に移す。また、別の期日・時間にする。変更する。「会場を―・える」「予定を―・える」

 ・換える

①ある物を与えて別の物を得る。「宝石を金に-・える」

②あるものを活用・採用せず、その役目を他のものにさせる。代用する。「挙手をもって投票に-・える」

 

 
 ・替える

①同種・同等の別のものと交替させる。「商売を-・える」 「水槽の水を-・える」 「毎日シーツを-・える」

 ・代える

①あるものを活用・採用せず、その役目を他のものにさせる。代用する。「挙手をもって投票に-・える」
②飲食物のお代わりをする。 「ご飯を三膳も-・えた」【慣用句】 命に- / 背に腹はかえられぬ

 

 

 

 

<解説>

変は、説明の②にもあるように、状態を変化させたり、場所を移動させたりすることです。

換・替・代は、それまであったものをどけて、別の物をその位置・地位に置く、という意味では同じです。

それをベースに細かく見ると、換は他の物ととりかえる、替は同種の物といれかえる、代は代用する・代理とする、というニュアンスの違いがあります。

 

案外、熟語で考えるとわかりやすいかもしれません。

「変身」は、戦隊もので人間の姿からスーパーヒーローになりますね。これは状態の変化です。「変更」は、A地点からB地点に行き先を変更する、というように場所を移動させるときも、この字を使います。

 

「換金」は何かをお金にかえるとき、「換気」は今ある空気を新しい空気にかえるとき、「交換」は古くなった乾電池を新しいものにするときに使います。このように、見ると、他の物ととりかえるという意味が理解できます。

 

「両替」はとてもわかりやすい熟語です。替は、同種・同等の別のものと交替させるというニュアンスを持ちます。例えば、1万円を両替したとき、千円札が10枚であろうが、五千円札1枚・千円札5枚であろうと、1万円という価値は同じです。

 

その役目を他のものにさせるという、代という字は、「交代」や「代行」といった熟語があります。いずれもある役目を他の人がかわりに行うという意味合いがあります。

 

試合で選手がかわるとき、「交替」と「交代」のどちらが正しいのでしょうか。

いろいろと調べたり、自分なりに考えてみましたが答えは出ませんでした。

 

 

 

2.おさめる(収・納・修・治)

収・納は、次の部分で意味が重複しています。

①しかるべき所にしまう。また、しまって表に出さない。 「金庫に-・める」 「胸一つに-・める」
②一定の枠に入れる。 「空いた所に書棚を-・める」 「食費を千円以内に-・める」

 

 

 

 

・収める

①結果として手に入れる。「成果を-・める」 「権力を手中に-・める」

贈り物などを自分の側に受け入れる。 「少々ですがお-・め下さい」

③中に取り入れる。「目録に-・める」 「代表作を選集に-・める」
④勢いを静める。「怒りを-・める」

 ・納める

①受け取り手に渡す。「月末に-・める商品」 「会費を-・める」 「年貢を-・める」

②終わりにする。他の動詞に付けても用いる。「歌い-・める」
 

・治める

一定の地域を、長として支配し、安定させる。統治する。また、平定する。 「国を-・める」

②整えて、あるべき状態・もとの状態にする。混乱を静める。 「騒ぎを-・める」 「丸く-・める」

③管理する。 「家を-・める」 「黄河を-・める」

④心を落ち着かせる。病気をなおす。

・修める

①学問・技芸を身につける。 「学問を-・める」 「医学を-・める」

②欠点を直し、足りないところを補って、人格や行いを立派にする。 「身を-・める」

③乱れたり、損なわれたりしたところを直す。つくろう。

 
<解説>
修は、何となく使い方がわかりそうです。熟語で考えると、「必修科目」「履修」「修得」は①、「修繕」「修正」は③にそれぞれ関係しています。
収・納は、先ほども説明した通り、中に入れる、しまい込むというニュアンスがあります。
収は、自分のものにする、結果を得るという要素があります。「収集」「収穫」「収入」というような、ベクトルが自分に向いているものの他にも「徴収」「没収」といった、ベクトルが自分から外に向いているものもあります。
納めるは、相手に渡すという要素があります。「納税」「納期」はいずれもその要素が含まれていますね。目上の人に物を渡すときに使うのもこの字で、「お納めください」などということがあります。それ以外では「仕事納め」が②の意味で使われています。
治めるは、統治する、静めるという要素があります。「統治」「法治国家」は①、「治水」は③、「咳が治まる」は④の意味がそれぞれあります。
 

おわりに

私自身、調べながら書いていてとても勉強になりました。

このような言葉は、まだまだあります。

またこのような記事を書こうと思いますので、どうぞご贔屓に。

あなたが今後「えーっと、これはどの漢字だったっけ?」という状況に遭遇したときに、今回の記事が役に立てば嬉しい限りです。

 

 

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