Face IDが一卵性の双子の違いを認識するケースも?
iPhone Xより新たに搭載されることとなったユーザー認証技術「Face ID」。Apple(アップル)いわく、赤の他人がFace IDでロック解除できてしまう確率は100万分の1(Touch IDは5万分の1)らしく、Appleの発表会では「『顔の似た双子』と『成長過程にある13歳以下の子ども』以外はそのユーザーの違いを認識する」と、冗談混じりにその精度の高さをアピールしていました。しかし、どうやらFace IDは「顔の似た一卵性の双子」の顔の違いを認識することもあるみたいですよ。
9to5Macによると、先行レビューの許可を与えられたMashableとThe Wall Street Journal、そしてBusiness InsiderがFace IDの認証精度を測る実験を行ったようです。実験は、それぞれ実際に双子(三つ子)にiPhone Xのロック解除を交互に試してもらうというもの。
まず、Mashableが2組の双子(一卵性)の兄弟に実施した実験では、Appleが言うとおり、2組ともいとも簡単にFace IDのロック解除ができてしまったようです。次に、The Wall Street Journalの方の実験では、一卵性の三つ子兄弟と二卵性の双子姉妹に試してもらいました。その結果、一卵性の兄弟ではロック解除ができたものの、二卵性の姉妹ではロック解除ができなかったようです。確かに、一般的に二卵性の双子の顔はそっくりとまでは言えないケースも多いため、この結果にはなんとなく納得がいきますよね。
それに反し、面白かったのがBusiness Insiderの実験結果です。一卵性の双子兄弟に試した結果、なんとFace IDは双子の違いを見分けたんです!Face IDの登録をしていない片側の兄弟の方はロック解除ができませんでした。私には2人ともそっくりに見えたのですが...。
今回の実験のみではまだあまり多くのことは語れませんが、そっくりな一卵性の双子でも、顔に微妙な相違が見られた場合、Face IDはその違いを認識してくれるということなんでしょう。1人として同じ人間はこの世に存在しません。そのため、AppleのFace IDに関するガイドラインで書かれているとおり、この相違のレベルもその双子によってそれぞれなので、一概に「Face IDは一卵性の双子の違いを認識しない」とまでは言えないのかもしれないですね。
どちらにしても、Face IDのユーザー認識精度は高いということに変わりはなさそうです。
Image: Apple
Source: Apple, Mashable, The Wall Street Journal, Business Insider via 9to5Mac
(Doga)