フォークリフトは資格にあたるそう。これは夫実家のフォークリフトです。
私はフォークリフトの運転にあこがれています。工場 に勤めていたとき、材料の木材梱包後フォーク係に運搬を頼んでいたのですが、その操作姿がカッコよかったのです。
フォークリフトの資格を取得しようと何度も考えては「取得したところでデスクワークの私には生かす場所がない」と諦めていました。 しかし、 どうやら夫の実家の繊維工場を継ぎそうな、また11月で30歳になる節目なのでこの機会に取りに行ってみることにしました。
1987年埼玉生まれの栃木育ち・群馬県在住。
週末は群馬の温泉を巡っています。
漫画やイラストを描いたり、それに付随した講師もたまにしております。
前の記事:「見た目は一眼レフ、中身はスマホ。一眼レフスマホケースを作った。」 人気記事:「プロが描く、ドラゴンボールのスカウターの取扱説明書」 > 個人サイト KaMaKuRa フォークリフトの資格をとるにはフォークリフトとはこういう荷物を運搬するやつです。
フォークリフトの資格は、フォークリフトの運転技能講習をしている施設で取得ができます 。
18歳以上であれば車の免許がなくても取得できます。 所持している車の免許によって講習料金・時間が異なり、さらに取得する施設によっても料金が異なります。 フォークリフトの資格を所持している夫に確認してみると、講習内容と料金にかなりの違いがありました。 授業内容は朝から夕方までみっちり4日間私は普通免許を持っているので、講習は31時間コース、料金は43,000円でした。(家から遠くて通えなかったところは40,000円!)
授業内容は座学1日(最後に筆記試験)、実技3日(最終日に実技試験)です。朝8時20分~夜18時(昼休憩アリ)までみっちり4日間学びます。 教習中はスマホいじり・撮影禁止です。 1日目の座学フォークリフトのテキスト。261ページと分厚い。
フォークリフトの種類・各名称、点検の仕方、力学・質量、速度計算・遠心力・摩擦、法令関係を一気に学び、最後に筆記試験です。
「まさか小学校でやった速度の計算と中学校でやったてこの原理の計算式をここでやるとは!」 と思いましたが、重い荷物を持って走行中にフォークリフトが傾かないように注意するために大切なことです。
ホワイトボードに教官が描いたフォークリフトがなかなかよかったです。 (写真を撮れなかったのでイメージ)
教官の描いたフォークリフトも良かったですが、教科書に書いてあるフォークリフトのキャラがめちゃくちゃ私のツボでした。グッズ化を希望したい。
かわいい顔して荷物をガッチリホールド。すぐアヒル口になるファンシーなフォークリフト。
筆記試験は問題なく合格しました。
2日目(実技1日目)2日目はついにフォークリフトに乗ります。実技1日目は名称と操作の基本を学びます。
各部主要名称がこちら(会社によって場所が違います)
リフトでフォークが上下します。
チルトでフォークが傾きます。
正しい乗り方がこちら。
左手はノブ(ハンドルを握ると注意されます)、右手は膝の上。荷物を取るときだけリフト(上下)・チルトレバー(フォークの傾き)を右手で操作します。
リフトとチルトの操作を間違えるとやや強く注意されます(これは全時間共通)。間違えるとフォークが傾いて荷物が落ちてしまいます。 荷物破損や事故につながるので慎重に。
バックが地味に難しい体を乗り出します。
前進は簡単ですが、問題は後進です。左手でノブを握っていることから、初めのうちはノブをどちらに回せばいいのか混乱します。
後退中は後ろを見ているので、教官が毎回「そこで右!左!」と言ってくれるとさらにパニックになります。
「え?右ってどっち…」。左右なんて無意識で過ごしてきたのに実技中は右と左のことを考えていました。
「バックがうまくできずにフォークリフトを辞退する人が一定数いる」と教官から教えてもらいました。特に「第二の人生!」と取得に来るシニア世代に多いそうです。
フォークリフトは一日に5,6回乗れる受講生は私を含め7人いました。
ひとりひとり乗るので、約1時間に1回順番がまわってきます。教官の説明が要所にあるのでフォークリフトに乗れるのは1日に5,6回程。
順番待ちの間、他受講生の操作を見て勉強するので会話はほとんどありません。休憩時間もほぼ会話はしませんでした。
3日目(実技2日目)実技2日目は前日のおさらいを含め、リーチフォークリフトに乗ります。リーチフォークとは、フォークが伸びるフォークリフトです。リーチフォークは乗らない技能講習所もあるそうです。
2日目になるとリフトとチルトが感覚的にわかってきます。どうも私は自信が操作に表れていなかったようで教官に「自信をもって!大丈夫だ!」と励まされまくりました。 私の番だけやや熱血な教習。教官は優しいです。
4日目(実技3日目)実技最終日はついに荷物の運搬が始まります。
練習用の荷物下の隙間(12cm)にフォークを入れて荷物を取るのですが、隙間に関しては運転席に座って見ると案外広く見えるのでそんなに難しくないです。 運転席から見える荷物。近いです。パレットの隙間がよく見えます。
むしろフォークを荷物下にまっすぐ入れるのが難しいのです。
コースが狭いので切り返しがあまりできず、車体をまっすぐにするのが私には難しかったのでした。 ラジコンで説明します。(憧れが強すぎて以前に購入したやつです。)
車体が曲がるとフォークも曲がります。そのまま荷物下にフォークをいれると...
荷物がまっすぐ積めません
荷物が曲がってしまうと重心がずれて運搬に影響が出てしまいます。
まっすぐ入れられると安定感が!
荷物の練習が終わったら今まで学んだことを活かし、試験まで試験コースを走ります。
人のを見ることは出来るのですが、自分が乗っていると運転席からしか見られず、よくわかりません 。「自分は今、木材工場のフォーク係のようにかっこよくちゃんと走れているのだろうか…」と考えちゃいます。
ついに実技試験。制限時間7分でコース(荷物の上げ下ろしと運搬も)を走ります。実技試験は100点からの減点式。70点以上で合格です。うまくできても加点されることはありません。
なんと!今までうまかった人がミスをしだして震えが出てきます。 しかも一番やってはいけない荷物にフォークをぶつけるやつ。
結局わたしも緊張してしまい、試験に11分もかかってしまいました。タイムオーバーの大幅失点で77点ギリギリ合格。
どうやって実技試験を受けたか覚えていないくらい集中しました。最初と最後の点呼しか覚えていません。
修了!講習を終えて試験終了後、技能講習修了書をもらいました!
フォークリフトを運転するときに携帯する資格証です。いっぱい資格を取っている人は下に続いていきます。
今回は台風前で雨の中の講習となりました。座学以外は外での教習なので、春か秋が気候的にちょうどいいかもしれません。
施設によっては屋根なし屋外でやるので雨だとツライです。 実際に外で講習をやっていたショベルカー組が横殴り雨の中ずぶ濡れで大変そうでした。 一緒に受けていた受講生を見て、やっぱり操作している姿はカッコよかったです!特に一緒に受けていた女性がカッコよかったです! 最後教官に「玉掛とクレーン資格も取ると最強です。フォークは運ぶだけですからね」と言われて宣伝がうまいなと思いました。 資格取得後、実際にフォークリフトに乗る。憧れのフォークリフトの資格がとれましたが、まだ自分が乗っている姿を見ていません。
夫の実家に行ってフォークリフトに乗らせてもらいます。 夫の母親に「フォークリフトに乗らせてください」と元気よく電話したところ、「え!?…いいよ!大丈夫だよ…ふふふ」と笑っていました。 平日昼間に一人で夫実家にフォークリフトを乗りに行きました。撮影は夫のお父さんです。
「腕を組んだら求人サイトみたいだよね」など楽しく撮影しました。
なんと!パレットをフォークに乗せてくれていました!
夫実家のフォークリフトは年季が入っていますがしっかり動いてくれます。
運転席からの視界。マストがありますが視界は良好!
運転席からちょっと下を向くと、荷物の頭が見えます。
荷物を目いっぱいあげたりしました。
最後に実際に仕事で使っている布を運ばせてもらいました。
ブレーキをかけるたびに「布がバラバラに落ちてしまうんじゃないか?」とハラハラしましたが、「布一つで何十キロもするからそう簡単に落ちないよ」と教えてもらいました。 資格取り立てなので、操作がたどたどしい...。
自分で言うのもアレですがフォークリフトに乗っている自分がカッコよく見えました。
家に帰って写真を見返すとフォークリフトに乗っている私は始終笑顔だった。
実際に布を運ん家に帰って写真を見返すとフォークリフトに乗っている私は始終笑顔だった。で新たに気合が入りました。
「これでいつでも大丈夫だよ!覚悟はできている。」と夫に伝えると「俺、喘息持ちだから繊維工場継げない。」と言われてびっくり仰天です。 『第二回webメディアびっくりセール』にて本を出します。
テクニカルイラストレーター・ぬっきぃとテクニカルライター・もりれいがタッグを組んで本を制作しました! テクニカルイラストレーターとは、取扱説明書のイラストを作成するプロです。 テクニカルライターとは、取扱説明書の文章(と全体)を作成するプロです。 「誰も読まないのでは?」と頭ではわかっていても取扱説明書を作り続けた二人の魂がこもっています。『テクニカルとは何か?』が(多分)わかる一冊です! B5版・表紙カラー・28ページ 価格1,000円(予定)
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