保健所の許可を受けずに食肉製品を製造した疑いがあるとして、いわき中央署は31日、食品衛生法違反の疑いでカップ麺の乾燥具材などを製造するいわき市の食品製造会社営洋と同社工場を家宅捜索した。同社はカップ麺などに入っている乾燥なるとの国内最大手で、カップ麺の流通への影響が懸念される。
 同署や同市によると、同社は、カップ麺用の乾燥チャーシュー製造を行っていた小名浜工場の設備改修のため、7月中旬ごろから製造許可を得ていない同市の本社工場の一角で行っていた疑いがある。同署は製造の指示系統などについて調べている。
 同市保健所が情報提供を受け、立ち入り検査したところ、無許可製造を確認。衛生上の配慮が必要な魚肉ねり製品と食肉製品の製造を同じ場所で行っていたという。同市保健所は製造場所を区切って許可申請するよう複数回にわたり指導したが、改善されなかったことから同署に刑事告発した。
 同社幹部は、福島民友新聞社の取材に対し「警察の捜査に協力し、結果については公表したい」と話した。