どーもこんにちは!甘夏(@amanatu_sauce)です。
今日はちょっとした思い出話を一つ。
苺盗難事件
家庭菜園が好きな父
私の父は花、野菜のジャンルとらわれず土いじりが好きな人だ。
今では仕事から帰ると玄関前で父が収穫した野菜達が私を出迎えてくれる。ただいま大根...ただいま里芋...
子供の頃野菜嫌いだった私も今となっては旬な野菜を食べるのが密かな楽しみだったりもする。少し量が多い時は鍋にしたり野菜スープにして美味しく頂く。(しかし父が山から採ってきたキノコだけは食べない模様)
苺を育て始めた父
私が小学2年生の頃、父は苺を育て始めた。
少しづつ大きくなる苺がなんとも健気で可愛くて、学校の行き帰りに苺の成長を確認するのが私のちょっとした日課になっていた。
父はどちらかというと寡黙なタイプで、いつも私から話し掛けないと会話が広がらなかった。しかも周りの人に対する言動が厳しいので当時、幼いながらも私は父に気を使っていた記憶が強い。(今思えばあれが亭主関白ってやつか)
しかし、なぜか花や野菜達に対する父は人が変わった様に優しさを見せる(笑)休日は朝早くに起きて水やりをし、雑草を抜き、肥料を撒き、家庭菜園に没頭していた。
苺を育て始めた時も専用の鉢を買ってきて
暖かくなったら苺食べような
と私にニコニコ話し掛けてきたのを今でも覚えている。
私が学校の話や友達の話をしても「ふーん」としか言わない父。しかし、自分の育てた野菜達の話になると人が変わった様に目を輝かせて語り出すのだ(笑)
よって必然的に苺が父と私にとっての僅かなコミュニケーションツールとなっていった...
事件当日
ついに苺達が赤く色付いてきた。
まだ食べちゃダメ?
もっと赤くなる。まだ待ってろ
たぶん、一番美味しいタイミングで私に食べさせたかったのだろう。ちゃんと熟すまで苺に手を付ける事は固く禁じられていた。
途中途中、小鳥が苺をつまみに来たが「鳥さんも食べたかったんだね」と、あえて追い返さず、離れた所から父と観察した記憶は今でも鮮明に思い出せる。
ところがある日の朝、事件が起きた。
登校前に苺の成長確認するのが日課だった私。
いつもの場所にあるはずの苺が無くなっている事に気付く。しかも鉢ごと消えている。
お父さーん、苺の置き場所変えたの?
ただ単に鉢の置き場所を変えたと思った私は父に確認しに行った。 何故か超絶不機嫌な父。返事が返ってこない。ただのしかばねのようだ
.....苺どこ行ったの?
しらん
!?!?!?!?!?
...どうやら何者かに鉢ごと持っていかれたようである。
※ここからは名探偵コナンのBGMでお楽しみ下さい。
犯人は苺を食べたかったのか、鉢が欲しかったのか、嫌がらせをしたかったのか...事件の真相は闇の中。毎日、苺の様子を確認していた私と父の行動パターンから犯行は深夜~早朝に行われたものと推測される。もしや犯人は私達の生活パターンを知っていた…!?
鉢は大きくて重かった。女子供が一人で運ぶには無理があるだろう...成人男性の犯行、もしくは複数人での犯行も考えられる...
あの重い鉢を歩いて家まで持って帰るには無理があるだろう。車での犯行か...もしくは近所の住人か...
というか鉢ごと持ってくか?普通(笑)
ひどすぎるぜ.....
結局、犯人も苺の味も分からずじまいである。
【-完-】
一番の被害者は父