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2017年10月26日 (木)

総選挙総括③野党共闘〜共産党の立場で考えてみる 

蓮舫代表が辞任、前原代表が選出された段階で、前回の参議院選挙を含め野党共闘を進め、成果をあげてきた共産党にとって、前原代表の「共闘見直し」はかなりの痛手であったであろうことは想像に難くない。
さらには「希望の党」の結成。民進党立候補予定者は全て「希望の党」へ。その瞬間、ここまで積上げて来たものは崩れて行く・・かのように見えた。

「排除いたします」。
排除の対象は「リベラル」。つまりは今までも、市民連合を中心に共闘を進めようとしてきた人々だった。
立憲民主党ができた段階で共闘路線は固まって行く。
が。
立憲民主党と共産党は「共闘」すればするほど、支持層の重なり部分が大きくなる。
「街宣カーや、政見放送など、比例票の積み増しに必要な活動をするために、小選挙区の候補者は擁立しなくてはならないという判断になった」
ワタクシが、共産党の共闘路線の転換を告げられたときの理由である。
共産党の立場になれば、それは至極まっとうで、「共闘」ではあるものの、選挙協力は一方的であってはならないというのはその通りである。

結果的に、共産党は議席を減らし、東京では比例代表では2議席に留まった。
ただ、これは共産党にとって「後退」ではないと思う。
前回も書いたが、「選挙協力」をするかいなかで、実質、他党の比例順位を左右できること、また、他党幹部のところで共産党を立たない決断をしたことは、ひとつのポイントである。
今回「共闘」により実質1対1の対決となり議席を得たという成功体験は、次回の選挙に対して、候補者心理、政党心理のどちらに対しても影響を与える、ことは押さえておかなければならない。
つまりは、特に勝利をした選挙区においては共産党抜きでの選挙は難しくなる。

そうしたことを鑑みれば、共産党にとっては今回の選挙はそうわるい結果ではなかったのだと思う。
比例票についていえば、増加した2012年、2014年は不甲斐ない民主党に対する批判の受け皿になっていた。
と考えれば、今回の結果は単純に共闘によって票が減ったとも言えない面がある。その目減りは共産党に対する批判ではないのだ。
むしろ、市民との連携を地道に続ける姿、またSNS等では共闘でクロスすることになった立憲民主党支持者に活発な活動を届かせることもできたし、コアな共産党の姿が見えてきた、という観点からすれば、今後につながる面もあったと思う。

そして、最初に戻るが、
全ての選挙区で共闘をなさず、いくつかの選挙区ではバラバラに闘うことによって力の可視化をするという戦略的な判断があったのだとすれば、今後の政局を考えた上でも、政党としては正しい行動だったのではないかと思う。

自分の選挙区は、残念だったけどね(笑)

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