アップルが「iOS 11.1」へのアップデートを11/1より開始、今回は「KRACKs」問題の修正

スポンサーリンク

Apple 

Apple(アップル)が、iPhone・iPad向けOSのアップデート配信を11月1日に開始しました。本アップデートを実施するとOSのバージョンは「iOS 11.1」になります。 

 

「iOS 11.1」へのアップデート

iOS 11.1

 

アップデート内容

  • 70文字を超える新しい絵文字の追加
  • バグの修正および改善

 

今回のアップデートでは食べ物・動物・伝説上の生き物等の絵文字が70以上追加されました。また、無線LAN認証プロトコル「WPA / WPA2」の脆弱性「KRACKs」問題の修正や、一部の写真がぼやけて見える問題の修正、消去したメールの通知がロック画面に再表示される問題の修正なども含まれています。

今回の「iOS 11.1」へのアップデートに必要なファイルサイズは手元のiPhone 8で確認すると「約323MB」となっていました。端末により若干ファイルサイズは違うかもしれません。

 

WPA / WPA2の脆弱性「KRACKs」について

「KRACKs」というのは今まで強力な暗号化で安全と言われていた無線LANの認証プロトコル「WPA/WPA2」でも、ある攻撃方法を使うと暗号化を解除して内容を盗聴できてしまうという脆弱性の事で、今年の10月にベルギーの大学でネットワークやセキュリティの研究をしている専門家が公開しました。

念のため書いておきますがKRACKsを利用してWi-Fi通信の内容を盗聴された場合でも、平文(暗号化されていない部分)があれば見えるというだけです。

通信経路がSSLやVPNなどで暗号化されている場合、その通信は使用している「パソコン・スマホ・タブレット」等の端末から相手のサーバーまでの経路で通信内容が全て暗号化されているので万が一Wi-Fi通信の内容を盗聴されても、それだけでは通信内容を見ることが出来ません。

webブラウザで通信している場合、URLの先頭にhttps (HTTP over SSL / TLS)と書かれている通信はSSLやTLSにより暗号化されているので安心です。

もちろんKRACKsの対策は大切ですが、必要以上に恐れることはありません。

 

 

アップデート方法

iPhone本体でアップデートを実施する場合、先にネットワークをWi-Fi接続の状態にしておく必要があります。モバイルデータ通信(3G/4G[LTE])ではアップデートを実施できません。

Wi-Fi接続の状態になったら、「設定」アプリを開き「一般」→「ソフトウェア・アップデート」とタップしていくと、更新情報があるかどうかの確認が実行されます。

そこで新しいバージョンが見つかった場合、上記のような画面が表示されます。

直ぐにアップデートを実行する場合は、「ダウンロードとインストール」をタップしてください。次にパスコードを入力する画面が表示されます。ここで正しくパスコードを入力するとアップデートが開始されます。

アップデート実施後の確認

再度、「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」と順にタップしていくことにより最新バージョンになっているのか確認することが出来ます。

 

所感 

今回のアップデートは大量の絵文字が追加されたのと、少し前に話題となった無線LAN (Wi-Fi)の脆弱性「KRACKs」が修正される内容となっています。

ただし、今回のアップデートで「KRACKs」の脆弱性に対する修正が実施されたのは「iPhone 7以降とiPad Pro (early 2016)以降」に限定されているので、それ以前に発売されたiPhone 5s / 6 / 6sは対象外となっているようです。

これらのiPhoneやiPadを愛用している方もたくさんいると思うのでできるだけ早めに対応してほしいですね。

 

ちなみに今回のアップデートには「KRACKs」以外にも沢山のセキュリティに関する修正が含まれているようです。中には予期しないコード(プログラム)を勝手に実行させられる問題の修正も含まれているようなので忘れずにアップデートを実施しましょう。