喫煙者や肥満患者は手術せず、英自治体の方針に物議

2017.11.01 Wed posted at 16:25 JST

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(CNN) たばこを吸う患者や極端な肥満の患者は、自ら健康状態を改善するまで手術を受けられません――。英国の自治体がそんな方針を打ち出して物議をかもしている。

この方針は、ハートフォードシャー州で国民健康保健サービスの運営を担う臨床委託グループ(CCG)が発表。緊急性の低い手術について、患者が自分の健康状態を改善させるまで、無期限で国の保険制度の対象となる手術は受けさせないと規定した。ただし、例外とする臨床状態についてはケースバイケースで判断するとしている。

健康状態改善の目標として、BMIが40を超す患者は9カ月以内に15%の減量を、30を超す患者は同10%の減量を義務付ける。喫煙者には8週間以上の禁煙を義務付け、呼気検査でチェックする。

英国外科医師会はこの方針に反対を表明し、特に無期限で手術を受けさせないとした部分を問題視している。英国内で同様の方針を定める自治体はほかにもあるものの、減量や喫煙ができなかった患者でもいずれは手術を受けさせているという。

ハートフォードシャー州の健康保健機関は、健康状態を改善してから手術を受ければ良い結果が出て術後の入院期間も短縮され、患者のためになると主張。患者の入院期間が短縮すれば、健康保健予算の削減も見込まれる。

政府の統計によれば、ハートフォードシャーでは成人の63%が太り過ぎまたは肥満とされ、喫煙者は15%を占める。英国全体では、2015年の統計で国民の肥満率は27%、喫煙者は16年の統計で15.8%だった。

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