3 Lines Summary
- ・10月31日付けで韓国の「東亜日報」が大手造船メーカーが昨年4月北朝鮮によるハッキングを受けたと報じる
- ・イージス艦と潜水艦の設計図及び戦闘システムなどの機密60件も含まれ、日米のミサイル防衛の弱点を北朝鮮に掴まれた可能性も
- ・現在日本が検討中の「イージス・アショア」には米軍とは違う新システムをアメリカに要求しており、防衛上の理由にもかなっている
韓国の東亜日報紙は10月31日付けの記事で「韓国軍のイージス艦や潜水艦の設計図が北朝鮮のハッカーに盗まれた」と報じた(タイトル写真)。
この記事によると韓国の大手造船メーカー「大宇(でいう)造船」が昨年4月にハッキングを受け、4万件にのぼる資料が流出、その中にはイージス艦と潜水艦の設計図及び戦闘システムなどの機密60件も含まれていたとのこと。
そしてハッキングの方法とログ記録、IPアドレス等を総合分析した結果、北朝鮮の仕業であると確認したとしている。
韓国はイージス艦(写真下)による弾道ミサイル防衛はしていない。
しかしこの件がもし本当だとしたら、特にSPY-1Dレーダーを含むイージス艦の戦闘システムは日本の弾道ミサイル防衛の根幹を成す部分であり、盗まれたとなると日米の弾道ミサイル防衛の弱点を北朝鮮に掴まれていないかが気になるところだ。
日本は現在イージスシステムを地上に置き24時間体制とする「イージス・アショア」(写真下)を検討している。
アメリカに対して日本は米軍のイージス・アショアとは異なる「SPY-6」という新型レーダーを搭載し、戦闘システムも新しいものを望んでいるとアメリカの議会報告に記載されていた。
仮に北朝鮮に既存のイージスの情報がわたっているとすると、防衛上の理由にかなっていることかもしれない。
(文責:松島 スタッフ:能勢・北原)
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