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千曲への新幹線新駅設置「技術的に困難」 JRが回答

 千曲市は31日の市議会特別委員会で、市内2カ所の候補地を挙げて誘致を進めている北陸新幹線(長野経由)新駅構想について、JR東日本から「技術的に難しい」との趣旨の回答があったと明らかにした。岡田昭雄市長は回答について「検証する必要がある」と述べ、JR側が示した課題を乗り越える方法がないか探るとした。一方、同社広報部(東京)は取材に、市側に伝えた内容は「最終的な回答だ」と説明した。

 市が事務局の新駅誘致期成同盟会は2022年度末予定の北陸新幹線敦賀延伸に合わせた新駅開業を目指し、今年3月に同社長野支社(長野市)に新駅設置の要望書を提出。新幹線の五里ケ峯トンネル出入り口付近(A案)と、長野道更埴インター付近(B案)の2案=地図=を候補地として提案していた。10月20日、長野支社で回答を受け取った。

 市によると、回答はA案について、カーブ区間のため線路を傾けてあり、ここに駅を造って車両が止まった場合、車両の傾きが基準よりも大きく、乗降客が転倒する危険があると指摘。傾きを改善する工事方法を複数示した上で、いずれもA案付近では現実的ではないとした。B案は、新幹線の橋桁をつるケーブルを支える塔があるためプラットホームが造れず、南側に移しても勾配があり、適さない場所だと結論付けた。

 委員からは「なぜ技術基準がクリアできないと今まで分からなかったのか」と疑問視する意見が出た。市側は「技術基準上は駅が設置できると思っていた」と説明。岡田市長は、土木や鉄道などの複数の専門家に意見を聞く考えを示した。

 JR東日本広報部は、今後、市側から何らかの別の提案があった場合について「市と相談させてもらうが、仮定の話に簡単には回答できない」とした。

 市の新駅誘致活動は、途中下火になった時期もあったが、旧更埴市時代から約四半世紀にわたって続いている。

(11月1日)

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