ブログ運営でPV数やSEOが気になる人がやるべき施策はしっかりと働くこと
ブログを運営してるとPV数が気になりSEO対策に迷走する。そういう人は少なくありません。成果の数値化は大事なことですが数字を出すためにブログを書くというのは本末転倒な気がしています。
最近ブログのPV数が減ったという話をチラチラ聞くようになったため、久しぶりにWEBディレクターの立場から実践しているSEO対策をご紹介します。
好き勝手に運営してるこのブログは月30万PV程度ですが、個人運営でここまでのメディアを作ったの初めてで色々なことを経験し勉強することができました。自分なりにロジックを組み立てて実践していて、ようやく数値が出てきて確証を持てるようになったところです。
結論からいうとブログじゃなくて仕事を頑張ろうということです。
この記事の目次
ブログにおけるSEOの答えは経験のアウトプット
SEO対策を語る前に少しだけどのような勉強をしてきたのかを説明します。
私がSEOを仕事として学んだのはリクルートで、HTMLの構造やサイトの導線設計といったフロント側のテクニカルな分野でした。基本的にはWEBマーケターやSEO担当が作った指示書を見ながら、エンジニアと話し合ってデザイン・コーディングするとった流れです。そのマーケターの中にバケモノじみた人がいたのです。
単純なビッグワード・ミドルワードではなく、CV(売り上げが出る)するワードの選定が神ががっていて、ほぼ確実に検索上位を取るサイト設計とコンテンツ製作ができる。さらにリスティング運用と組み合わせてとんでもない利益を出すSEOの鬼が…。
企業のWEBサービスはほとんど同じようなサービスを他社も行っているため、行うSEO対策も競合と似ています。それを出し抜き成果を上げる施策を打つというのは尋常ではありません。そこから考えるとブロガーが取れる選択肢は幅広く、自由です。
私のSEOやマーケティングはその人に教わったもので、CV(情報を欲している人に確実受け止めてもらうこと)に重きを置いていてPV数は重視していません。そこで一番大事なのが情報発信のマインド。間違わなければPV数というのは自然とついてきます。
ブロガーだからこそできるSEO対策をテクニカル面とマインド面の両方から考えてみます。
本質は自分が楽しいと思っていることを発信し続けるだけ。つまり経験のアウトプットです。
当サイトの検索順位の一例
自分の楽しかったことだけを書いているだけで検索の上位になれるのかPV数が上がるのか、と思う人も多いと思いますので論より証拠。データを提示します。
登山と写真で仕事をしている人。のGoogle検索順位 | |
---|---|
登山 写真 | 1位 |
登山 一眼レフ | 1位・2位 |
登山 ダイエット | 1位 |
一眼レフ ボディ | 2位 |
一眼レフ レンズ | 2位 |
一眼レフ 勉強 | 1位 |
一眼レフ プロ | 1位 |
一眼レフ ストロボ | 2位 |
スピードライト | 2位 |
結婚式 撮影 | 1位 |
現在このサイトは検索ボリュームのあるワードでこのような検索結果です。ちなみにアウトドア系のものに関しては写真関係のワードに比べれば難易度が低いので、ほぼ想定通りの順位を取ることができています。
多少テクニカルなアプローチもありますがWEBデザイナー・ディレクターとしては基本的なことですし、好きなことを好きなように書いているだけです。日本国民総ネイチャーフォトグラファー化の夢が叶いそうだ!…というのは置いておいて、むしろ好きなように書くというのがブログのSEOでは一番大事です。
ブログでのSEO対策
ブログの作りや構造での検索順位へ影響は少なくなっています。大事なのは圧倒的にコンテンツの内容。
Googleからのマイナス評価を消すという意味でhttps化(SSL対応)やスマホ最適化は行っていますが、コーディングや内部SEOは最低限のことしか行っていません。まずは誰でもできるテクニカルな部分のSEOをまとめます。
記事の書き方で気をつけること
記事単体でみるとSEOに影響するような要素は少ないです。タイトルはH1、見出しはH2、それに紐づく小見出しはH3、このような基本的なことしか必要ありません。しっかりと文章が構造化されているだけで十分です。
ブログ記事投稿で気をつけるSEO
- タイトルはH1
- 見出しはH2
- 画像にはaltで説明を付ける
ブログの基本構造
Googleのエンジンは階層化されているものを好む傾向があります。一眼レフという単語で上位を取りたければ「一眼レフ」のカテゴリーで記事をたくさん書いて一眼レフのワードを強くしていくというのは基本的なアプローチです。「一眼レフ ボディ 選び方」「一眼レフ ボディ 構造」などスポットを絞った記事を集積させることで「一眼レフ ボディ」というワードが上位に表示されるようになります。
Googleがこのサイトは一眼レフのボディについて価値ある情報が集中している、と評価を下したということでしょう(このブログの経験則です)。
このカテゴリー数が少ないほど制作意図が明確で情報の集約性が高いので検索に強くなります。これが専門ブログが強いと言われる所以です。
パンくずリストも現在のどのページにユーザーがいるのか、その記事がどのカテゴリーに属しているのかがわかる内部リンク(内部SEO)として有効なので、ファーストビューに入れるようにしています。
WEB製作の部分で気をつけていることはこれだけです。デザイナーやコーダーであれば基本的な作業しかしておらず、SEOが強くなる特別な施策をしているわけではありません。可読性が極端に悪かったり、過去記事への導線がないブログでない限りは影響は少ないと思います。
ほとんどのブロガーさんは、はてなやWordPressのフリーのテンプレートを使用していますから、どのブログもテクニカルなSEOは似たり寄ったりだと思います。
SEOの比重は圧倒的にブログの内容に寄っている
このようにテクニカルなSEO対策はまったくと言っていいほど行っていないのですが情報発信したい記事のワードは確実に検索上位を取れていることから、ブログにおいて重要なのは圧倒的にコンテンツ内容であると結論づけました。
SEOはユーザーに価値のある情報を提供することというのは皆が知っていることですが、ではどのような記事が評価されやすく検索上位に表示されやすいのかを考察していきます。
なぜブログを書いているのかを考える
PVが稼げる記事を書く、バズる記事を書く、検索ボリュームがある記事を書く、これはアプローチとして悪手です。なぜなら自分が情報発信したい記事とマッチングすることが少ないからです。
私は写真と登山を仕事にしています。当然その2つが好きだからです。ですから山に行く人を増やしたい、山での不幸な事故をなくしたい、山に行けない人にはその道を作ってあげたい、写真が好きな人をもっと増やしたい、写真が上達するきっかけを提供したい、最終的には山で写真を撮る人を増やしたい、だからその魅力を配信する。それしかやっていません。
完全な自己承認欲求です。
どうやって山岳写真の世界に多くの人を巻き込もうかと考えて施策した結果、登山と一眼レフに関するワードが強くなっていました。
記事数やPV数を目標にする人もいますが、面白くないと感じるものを無理やり形にして発信したところでユーザーのためになりませんし、なにより自分が楽しくないので長続きしません。モチベーションの意味でも何故ブログを書くのかを掘り下げることは大事です。
ブログを書くために話題を探すのではなく、発信したいことがあるからブログを書く。当ブログの検索順位や流入からみても、これが基本だと思うようになりました。
ブログを仕事として割り切るのは無理がある
専門性のあるブログがSEO的強いという事実はありますが、それだけの理由でブログのテーマを決めるならもうそれは仕事。
お金を稼ぐために興味のない物事の記事を量産する外部ライターと、そこに仕事を依頼して大量のページを作っている競合他社が多すぎるため個人で太刀打ちできる領域ではなくなってきています。それと同じレベルの記事内容・視点・情熱では勝てる見込みはありません。
記事執筆+運営を仕事として割り切ったとしても企業に対抗できるハイレベルなマーケティング技術やサイト設計、ライティング技術が求められるため、ほとんどの人は検索結果で上位に来ることは難しいでしょうし、収益目的の人は普通に働いた方が稼げます。
インプットがないとアウトプットはできない
ひたすらPCに向かいブログを書くことに生産性はありません。日々の生活や仕事で得た素晴らしいものを多くの人に発信するために再構築してはじめてコンテンツとして価値ある情報を提供できるようになります。
商品レビュー系の記事を例にすると、自分で実際に使い込んでの使用感・自分なりの使い方・良い点・悪い点・総合評価のロジックが成り立っており、実際に使っているわけですから反論のしようがありません。
そしてそのブロガーのパーソナリティと相性がよく、購入を検討している人にとっては大いに価値のある情報です。
ググって記事の題材を見つけてブログを書くだけではリアルにおけるインプットがないため内容が薄く、下手すると妄想になります。当然読んでいて残念なものになりがちです。もちろん自分がその分野で専門家の領域に達しており、話題になっているニュースなどを解説・考察するのは大いに価値のあるコンテンツだと思います。
それもその人が過去、その分野において大量のインプットをしてきたからこそ書くことができる貴重な記事です。
自分の立ち位置を考え、読み手のために発信する
何かを発信するとき、どの視点・どの立場から記事を書くは重要です。多くのキュレーション的な記事はここが曖昧であるが故に役に立たないと評価されがちです。
例えば私の場合は登山と写真を専業として仕事をしていますので、経験者・業務者視点で登山やカメラについて記事を書くことが多いです。すべてが正しいというわけではないと思いますが、登山を始めたばかりで装備の選び方がわからない人、カメラを手にして新しい楽しみを見つけたい人との相性は良いかと思います。
登山では安全性・カメラでは機能性を重視する傾向が強いため、ファッション重視でのカメラの選び方をしたい人、アウトドアをファッションとして着こなしたい人との相性は悪く、このブログの情報は価値がないと思います。
また初心者の何がわからないのかがわからないというのが弱点とも言えます。よって登山や写真が好きだけれども経験がまったくない人が同じ題材を扱ったとしても、自分の失敗談や考えていることを発信すれば、同じような悩みを持つターゲットに情報を発信できるため有益な情報になります。
対して人となりが透けてこないライターが「オススメのザック10選!Amazonでいいって書いてあった!」といったところで読者になにも響きませんし、経験者からは冷めた視線を浴びせられることになります。
清濁どちらも情報としては必要
好きだからこそ伝えたい魅力があるのと同時に、だからこそ見えてしまう欠点や問題もあります。それが読み手が知りたいもっとも必要な情報です。
登山で安全にダイエットできるわけないし、初心者が結婚式の撮影をするのは無謀。経験者ならば誰でもわかることですが営利のメディアはより耳に心地いいワードを選びます。「登山で痩せる」「初心者でも結婚式をキレイに撮影できる」と。
たしかに登山に興味がない人を山に向かわせる、最新のデジタル一眼レフを購入させることはできます。それをマーケティングと言ってしまえばそれまでですが、これをブログの記事で書いたところで検索上位が取れるはずがありません。他のメディアや企業が必死で良い点をプロモーションしているのですから。逆の見方をすると金が絡んでいる記事は良い点しか書くことができません。
ではそれがユーザーの求められている情報かといえば否。そうとも言い切れません。なぜならコンテンツを作ることが前提で都合のいい部分のみ切り取っているから。着地点ありきで都合のいい素材を切り貼りしているだけです。
そういう情報で検索が汚されている今、自身の経験をありのままを書いた記事というのはそれだけで価値があります。ただ肯定・否定するだけでなく根拠を明確にしてユーザーのメリットとして着地する情報は貴重ですし、経験上Googleはしっかりとキャッチしてくれています。
「登山 ダイエット」「結婚式 撮影」の検索結果で当ブログがトップにいるのも自身の経験から問題点を洗い出し、ダイエット目的で登山すると理論的には痩せるけれども命に関わる事故につながる可能性がある、結婚式の撮影は装備があればできるかもしれないが簡単じゃない、失敗すると大変なことになるという、ユーザーが知りたい情報と同時に知るべき情報として清濁合わせた記事になっているからだと思います。
最高のブログのSEO対策はしっかりと働くこと
SEOは価値あるコンテンツ。それをユーザーに届けるというGoogleの理念とも一致します。メディアなら信用性や提案、ニュースならば速報性と様々な「価値」があります。その中でブロガーが勝てる、他媒体よりも価値があると自信を持って言えるものは経験しかないというのが私のSEOの考えです。
私も数十年山に登り続け写真を撮ってきた経験を元に「山はいいぞー!写真楽しいぞー!でも色々問題もあるから気をつけろ!」と言ってるだけに過ぎません。たくさん山と写真の記事を書くために毎日登山して撮影して、働いているわけです。
趣味をブログで発信したい人も同じで、ちゃんと働いているからこそ生活が安定し、趣味に使える時間・お金を得ることができ、自分が楽しいと思えるものだから真剣に取り組み独自の経験や知識が生まれます。
そのブロガーが少なくない時間をかけて経験したものは情報の価値が高く誰にも真似できないものです。楽しみの延長上の情報発信は見ている方も楽しくなります。そんな記事が検索上位を占めるようになると嬉しいです。
ブロガーが行うべき確実にPVを上げるためのSEO対策。それは学生ならば学生生活を謳歌し、社会人は毎日ちゃんと働くこと。そこから生まれたもののアウトプットです。
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