読書メモ:「すぐやる! 「行動力」を高める“科学的な"方法」
by よしぱん
作業療法士さんの書いた本。
リハビリ中、出された食事を自分で食べられなかった患者さんが、出し方を変えただけで1人で食べられるようになった話が面白かった。
それは「お料理を一品ずつテーブルに置くようにした」だけ。
定食のようにトレーに全部の料理を並べると圧倒されてできなかったことが、コース料理のように一品ずつ出すことで食べられるようになった。
1度に見える「お皿の数=情報量」を減らしただけ。
私が思考停止してしまう時と似てるな、と思った。やることがありすぎて何から手をつけて良いか分からなくなり、結果「絶対優先順位間違ってる」というようなことをやり始めてしまう。生協の注文とか。
脳の「すぐやるスイッチ」をオンにしよう。
- 「やるべきこと」にすぐに「取りかかれない」のは「性格」や「やる気」の問題ではない。
→脳が「すぐやる」モードになっていない。 - 自分の脳を「すぐできる」ように仕向ける必要がある。
→自分の脳を他人の様に扱う。
睡眠、大事。
- 起床から4時間後に頭がスッキリ冴えているか?
→1日でもっとも脳が活発になる時間帯。
→このタイミングでぼーっとしてたり眠気を感じるなら、睡眠不足 or 眠りの質が良くない。→改めろ! - 1年を通して同じでなくて良い。夏至の時期は冬至の時期に比べて睡眠時間が短くなるのが自然。
- 脳は光を感知してから16時間後に眠気を作る
→ 起きて1時間以内にすぐ太陽の光を脳に届ける! - 起床から6時間後に1〜30分間、目を閉じる
→ 眠くない時間に一度脳を休ませる。脳は視覚を遮断しないと休憩できない。 - 起床11時間後の夕方には体を動かして体温を上げておく
→その後の体温低下で、眠りはじめの睡眠の質が向上。 - 翌朝起きる時間を3回唱えてから眠る
→言語化することで起床準備をする「コルチゾール」というホルモンを起床3時間前から分泌させる
私の場合
- 5時半起き → お庭の水やりを6時頃にすれば太陽を浴びれる。
- 9時半、ちょうど始業時間が一番頭が冴える時間。
- 11時半に目を閉じる
- 16時半に体を動かす → 17時に自転車でお迎えに行くのでちょうど良いのかも。
「やるべきこと」にすぐ手をつけるコツ = 余計なものを見ない
- 脳は目に入った情報にもっとも大きな影響を受ける
→「別のもの」を見せてしまったら手遅れ。 - 「やってはいけないことをやってしまった」罪悪感も「すぐやる」の天敵。
→罪悪感を持つと「両側内側前頭葉(ドーパミンの受容体が多い)」が活性化→期待感が高まる。
→罪悪感を持った後の行動に「とても価値がある」と評価してしまう。(ex. 遅刻した後の「謝る」で脳は満足感を得てしまう) - 「無意識のテレビタイム」をやめるには、リモコンを見ない = リモコンを置く場所を決める
- 工場のルール「使ったものは元の場所に戻す」
→いつもと違うところに物があるだけで脳が余計なエネルギーを使い、ミスが発生しやすくなる
ひとつ終えた後、次にスムーズに取り掛かるには
- 脳と体のしくみ:脳は体に司令を出す。
- 脳も体から司令を受けている=「フィードバック」
→過去の自分の動きと、今自分が動いた結果の「ずれ」を修正するもの。
→動作を繰り返すうちに正確に動けるよう上達する。 - 「フィードバック」は脳にとって受け身のシステム。
- すぐやるためには「目的を達成するためにどうあるべきかを予測して行動を決める」必要がある。
=「フィードフォワード」。未来に働きかけるもの。 - 脳が「次の行動」を予測できる所まで「前の行動」を途切れさせずに連続させる
→次の作業にちょっとだけ手を付けておく - 「スモールステップ」…間違えようがないぐらい簡単で確実な課題から少しずつレベルアップ。
→脳内での試行錯誤がなくなる。エラーレス学習。
集団で「すぐやらない」は感染しやすい。
- 脳は無意識に他人を真似する
→チームに「すぐやらない人」がいると「なんとなく先延ばしにする雰囲気」が作られる。
→目に入らないようにし、「真似したい相手」と同じ方向を向く。(対面だと脳で反転させないといけない=メンタルローテーション) - レベルの高い集団に身を置くことで、自分のレベルが上がる。
- 腕組み・足組みをせず、姿勢を正す。
反省点多い。
集団の話は「あ、これ、週一ブログ会での私だ…」と反省。皆のブログの更新頻度がスプレッドシートで共有されていて、1週間を経過すると色づいていくのだけど、私が赤くなりがちなために「あ、別に色づいてもいいんだ」って周りにも悪影響を与えていそう。皆に迷惑かけないためにも頑張ろう…。
脳がやる気になる言葉
- 目だけでなく、耳から入る情報も脳を刺激する。
- 「自分自身が発する言葉」で脳を動かせる。
- 「喋ること」と「体を動かすこと」を同じ脳の部位(ブローカ野)が司っている。
- 「ここまではできる」到達点を具体的にする(「やればできる」など脳に嘘をつかない)
- モチベーションの源泉となるキーワードを見つける
「気合い」とか「やる気」じゃないのが良かった。
いつも「やらなきゃ」「頑張らなきゃ」と思っているのに日々増え続けるタスクに追われて大きなことに手をつけられない自分にとって、淡々と「脳がこうだから…」と書かれているのは納得しやすかった。
スモールステップでやってみよう。
よしぱん