このツイートを目にして、シーズン1の8話分をイッキ見してしまった。
忘れないうちにホイホイされた感想文をば。
Netflixドラマ「ストレンジャー・シングス」の魅力は80年代感
80年代のアメリカ、ちびっこが失踪してみんなで探すお話。
このドラマが魅力的なのは、80年代テイスト。
主役は、「ET(1982)」や、「グーニーズ(1985)」で活躍したようなちびっこ4人組。
テレビゲームでは遊ばず、ちびっこたちはテーブルトークRPG「ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ」をプレイ。 「ET」で「モノポリー」をやっていたように。
携帯もスマホもない。離れたやりとりはトランシーバー。「会話が終わったらオーバーって言ってください!オーバー」みたいな、やりとり全般が懐かしい。
ドラマに出てくる小物も、ただ画作りのためだけではなく、ドラマの進行において重要な役割を担っている。無線機、電話、ファッション、自転車、車、と。80年代アイテムが、生きる脚本になっている。
映像もフィルムっぽく(上手に加工してるらしい)、音楽も80年代そのもの。
それなのに、Netflixならではの過激な演出
あの頃の画作りを徹底しているのに、展開のグロさはかなりのもの。昔の作品では考えられないように、あっさりと、えげつなく、ばったばったと人が死んでいく。Netflixならでの過激な演出。
そもそも、血があるところで事件が起こる、という設定からしてダークネス。場所も関係しているとは言え、少量の出血も許さないとは厳しすぎる。
かつてハリウッド映画でアメリカに憧れた元ちびっこたちの甘い幻想を打ち砕く、ショッキングなシーンの数々。そんなアンビバレントなギャップを楽しむドラマ。それが本作「ストレンジャー・シングス」の醍醐味だと思う。
あと、登場人物で気になった3人に触れておく。
シリーズを通して、ウィノナ・ライダーが迫真の演技
「息子は電気になった!」と家中に電球を張り巡らせ、「モンスターが壁から出てくる!」と斧で壁を壊す狂った母親。誰にも信じてもらえない彼女に、視聴者はきっと涙を拭えないはず。
演じるのはウィノナ・ライダー。
「ルーカスの初恋メモリー(1986)」で、かわいい女の子を演じていた彼女も今年で46歳。万引きで捕まって、「FREE WINONA」のTシャツが流行ったのは記憶に新しい、と思ったけど2001年の話なので、もう16年前の話。
失踪した子供を狂ったように探す母親。ハンパない狂ってる感で、実生活の彼女を心配してしまうほどの熱演。ゴールデングローブ賞ドラマ部門女優賞にノミネートされたようだが、受賞しなかったのが不思議なくらい。
実生活の彼女が心配になるほどに、よい演技。
期待してなかったヤツがやってくれる瞬間にワクワク
個人的にワクワクするシーンは、いやなヤツが、いいヤツになる瞬間。または、それまで敵対していた相手が、味方になる瞬間。
例えるなれば、「ダイ・ハード」でパウエルが銃を抜いた瞬間、「フレッシュプリキュア!」でイースが、キュアパッションになった瞬間。そんな瞬間が、本作にはある。
みるからにかわいい優等生のナンシーが、関わるべきでないスティーブ。明日テストなのに、勉強しなきゃダメなのに、相手しちゃダメ。あー、バカ!ナンシーのバカ!
と、自分の娘が道を踏み外しそうになるシーンにイライラし、スティーブに憎悪の念をいだきつつ物語は進行。やることなすことすべて腹が立つスティーブ。
あー!何なんだお前は!モンスターに食われてしまえ!
と、腹立たしく思っていたら!!。。。ネタバレになるのでコレくらいに。
とにかく、バーバラがかわいそう
みんながみんなウィルを探している。家族も、友達も、警察も、地域の人も。探しに探しまくっている。しかし、同じく失踪したバーバラは、家出と断定されロクに捜索されない。この差はなんなのだろうか。
たしかにウィルの自転車は道端に転がっていた。事件性が疑われるのは当然だ。バーバラの場合は組織に偽装され、車が駅にあったので、家出とされるのは道理なのかもしれない。
しかし、である。
ナンシーはもうちょっと、必死に探してあげて欲しい。ウィルが見つかって、一件落着感を醸し出してるが親友なんだから。
もう死んでるからしょうがないと諦めたのかもしれないが、バーバラの家族のことを思うとちょっとやりきれない。
とはいえ「ストレンジャー・シングス」はまだ続く。もしかしたら、シーズン2で言及されるのかもしれないので、バーバラ関連がどう着地したのかをしっかり確認したいと思う。たぶん、もう過去のことで言及されないと思うけど。
まとめ
シーズン2も公開中の模様。Netflixドラマ「ストレンジャー・シングス」、なかなかにワクワクするので、お時間ある方は是非!