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コラム

わが党をアピールする機会をつくる
岸田文雄国対委員長に聞く

 わが党が政権奪還を果たすためには、主戦場となる国会で政府与党を追い込んでいかなければならない。今回の党役員改選で、その戦いの最前線に立つ国会対策委員長に、岸田文雄衆院議員が就任した。わが党は、政府与党とどう対峙していくのか。「政府与党が国民の信頼に応えられないなら、解散・総選挙に追い込む」と決意を述べる岸田国対委員長に聞いた。

解散・総選挙に追い込み政権奪還果たす

岸田文雄国対委員長
――――野党国対の果たすべき役割をどう考えられますか。

 われわれは、政府が国民のために十分に働いていなければ、しっかりただしていかなければなりません。

 東日本大震災の復旧・復興、急激な円高などの国難のなかで、野党は、政府与党の足を引っ張っているとの声があります。しかし、わが党は、復旧支援については、議員立法を提出し、政府与党をリードし、全面的に協力してきました。

 政治に求められるのは、国難に対応する政策を前進させることです。国民の期待に応えられない政府与党が言った通りに何でも協力することが、野党の果たすべき役割でない。言うべきことをしっかり主張し、政治を前進させることが、野党の立場です。

――――次期臨時国会の主要課題は何ですか。

 平成23年度第3次補正予算、関連法案が大きなテーマとなりますが、その前に、先の臨時国会で積み残しとなった課題が山積しています。

 先の国会では、当初民主党は、会期を4日間で強行に閉じようとしました。その後、国民の批判を受け、14日間延長したものの、所信表明演説に対する代表質問、衆参両院の予算員会の質疑にとどまっています。

 このため、常任委員会での新閣僚の所信と質疑のほか、二重ローン救済法案、私立学校建物特別助成措置法案など震災対策関連法案の処理が残っています。また、わが党が要求した民主党政権に絡む「政治とカネ」の問題についての予算委員会での集中審議を実現しなければなりません。これらの課題は、3次補正に先行して、前進させていきます。

――――わが党は3次補正にどう対応していきますか。

 わが党は、3次補正には前向きに対応する方針です。現在、わが党、公明、民主の3党の政策責任者による協議が行われています。そのなかで、政府与党の方針を聞き、わが党の考えを述べることはあっても構わないと思っています。

 ただ、3党協議で結論を出してから、国会で議論することは、国会軽視であり、国会の形骸化につながります。具体的な予算修正は、国会提出後、国会の場で行うのがあるべき姿だと考えています。

――――政治資金規正法違反で元秘書が有罪判決を受けた民主党の小沢一郎元代表の証人喚問も焦点となります。

 わが党はじめ野党6党は、小沢元代表の証人喚問を求めています。引き続き、国会での説明責任を果たすための環境整備に取り組みます。

 小沢元代表は、三権分立を盾に、国会の証人喚問が司法に影響を与えるとして、証人喚問を拒否しています。しかし逆に、司法への影響を気にするあまり、立法府が国民に対する説明責任を放棄したならば、三権分立に影響を与えるのではないでしょうか。立法府は、国民の疑念に応え、政治の信頼回復に努力していかなければなりません。

――――解散・総選挙に向け、政府与党とどう対峙していきますか。

 3次補正成立後は、野党として政府与党と対峙していかなければなりません。ただし、われわれが、いくら拳を振り上げ、解散・総選挙を叫んでも、国民の理解を得られなければ、「独り相撲」になってしまいます。

 解散・総選挙への道筋として、3次補正の議論を通じ、わが党の基本的考えや、民主党との違いを訴え、国民に理解してもらうことが重要です。こうした議論を積み重ね、政府与党が、国民の信頼に応えられないとなれば、解散・総選挙に追い込み、政権奪還につなげていかなければなりません。

――――わが党が政権奪還を果たすには、今何が必要ですか。

 政権与党時代と比べ、国民へのアピール、発信の場が限られていることを痛感しています。

 野党の主戦場は国会です。しかし、国会が閉じられていれば、野党の発信は限られます。まず、国対委員長として、政府与党に対し、国会を開かせ、わが党をアピールするための機会を作ることが必要です。そして、限られたチャンスを有効活用し、わが党の思いを国民に伝えていかなければなりません。

 政権交代から3年目となり、わが党にとっては、大きな勝負に臨む1年となります。国対の立場からも、より工夫をしながら発信力を強化していきます。

 

機関紙「自由民主」第2483号掲載

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