災害時に車でトラブル、やっぱり頼るのはJAF

ロードサービス特別支援隊の実像に迫る

2017年10月31日(火)

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“防災の鬼”渡辺実氏は、これまで10台以上の車を乗り継いできた自動車マニアでもある。「当然JAF(日本自動車連盟)の会員だし、既に永年会員です。過去に何度かお世話になっていますよ」と渡辺氏は語る。JAFと言えばパンクやエンジントラブルなどで立ち往生した車の処置にあたる、いわゆるロードサービスが主な業務だが、実は災害時でも大いに活躍しているのだ。活動を担っているのが2004年に組織された『JAFロードサービス特別支援隊』。今回は部隊立ち上げの立役者となったスタッフにもお話を伺えた。いざという時に頼りになるJAFの特別支援隊の活動とは。
“防災の鬼”渡辺実氏のJAF永年会員ステッカー実物写真

 一般社団法人日本自動車連盟がJAFの正式名称だ。1963年の創立以来、ドライバーに対し安全と安心を支えるロードサービスの担い手として、全国2398人の隊員が活動している(2016年現在)。

 ロードサービス部 管理課長の泉谷卓治氏に話を聞いた。

「最近は高速道路での事故が目立っていますね」(渡辺氏)

「そうですね、高速道路でのトラブルは死亡事故など、重大事故になりやすいので報道されることが多く、そうした意味で目立っているのかもしれませんね」(泉谷氏)

左から泉谷卓治氏、星川晃一氏、そして我らが渡辺実氏

 確かに落下物による重大事故や、路肩に駐車中の車に大型車が追突して死者が出るような悲惨な事故の報道が後を絶たない。

 泉谷氏は「高速道路に安全な場所はない」という。

「かつて、高速道路上からの様々な通報は道路脇に一定間隔で設置されているオンラインの非常電話が使われることが多かったのですが、最近は携帯電話での問い合わせが圧倒的に増えています」(泉谷氏)

 運転する車に何かしらのトラブルが起こり、左側の路肩に停車。運転席に座ったまま携帯で直接JAFに問い合わせるケースが増えているということだ。

「でも、そのまま車から降りると大変危険ですね」(渡辺氏)

「その通りです。ですからまずは『運転席側ではなく、つまり右ハンドルの車であれば面倒でも車内で助手席側に移動して、左側のドアから車外に出てください』とお伝えします。さらに、路肩ではなく、ガードレールやガードロープの外に出て、安全な場所で待ってくださいとお伝えします」(泉谷氏)

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「災害時に車でトラブル、やっぱり頼るのはJAF」の著者

渡辺 実

渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機管理ジャーナリスト

株式会社まちづくり計画研究所代表取締役所長、日本災害情報学会理事、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。国内外の災害現場からジャーナリスティックな提言を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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