トランプ陣営の元選対本部長、正式起訴 ウクライナめぐり資金洗浄の共謀罪など
ドナルド・トランプ米大統領の元選対本部長だったポール・マナフォート被告(68)が30日、ウクライナとの関与をめぐる資金洗浄の共謀など罪状12件で正式起訴された。知人でロビイストのリック・ゲイツ被告も同様に起訴された。
司法省に出頭を命じられたマナフォート被告は、弁護士と共にワシントンに連邦捜査局(FBI)支局に入った。
司法省が発表した起訴状によると、両被告は2006年から2015年にかけてウクライナの親ロシア派政治家、ビクトル・ヤヌコビッチ前大統領とその政党の「未登録代理人」として活動。罪状には、米国に対する共謀や資金洗浄の共謀、外国組織の代理人として未登録のまま活動した罪などが含まれる。
ヤヌコビッチ氏は2014年に親ロシア政策を批判されて失脚した。
ロバート・ムラー特別検察官は、2016年米大統領選でロシア当局がトランプ陣営と結託した疑いについて調べている。双方とも、結託の事実はないと否定している。
ムラー検察官の捜査チームがこれまでに、複数の現役ホワイトハウス関係者や元政府幹部を長時間にわたり事情聴取してきたことは、すでに知られている。FBIは今年7月末にマナフォート被告の自宅を家宅捜索していた。
マナフォート飛行kは、1976年大統領選で共和党のジェラルド・フォード陣営に参加したのを皮切りに、複数の共和党大統領候補の選対参謀を務めた。2016年8月には、ウクライナの親ロシア勢力との緊密な関係を非難された後、問題のある行動は何もなかったと主張しながらも、トランプ陣営の選対本部長を辞任した。
米情報各局はすでに、ロシア政府がトランプ氏の当選を支援していたと結論している。
しかし、トランプ氏は27日、自分とロシアの間に結託などなかったのは今では「一般的に合意されている」ことだと発言。それよりも、ロシア政府とクリントン氏がつながっていると非難した。
<解説> アンソニー・ザーチャーBBC北米担当記者
マナフォート被告が訴追された罪状がウクライナとの取り引きに関するもので、トランプ選対本部長としての活動に関するものでなかったことは、トランプ大統領にとって朗報だ。
マナフォート被告とウクライナのつながりについて詳細が表面化した昨年8月、選対本部長を辞めさせたトランプ氏の判断は賢明だったということになる。
ただし朗報にも限界がある。正式起訴されて被告となった以上、特別検察官の捜査に協力するよう圧力が高まるのは必至だ。被告が事情聴取で選挙に関するどのような情報を捜査員に提供するかが今後注目されるし、その内容によっては、これを皮切りにドミノが一斉に倒れていくのかもしれない。
(英語記事 Ex-Trump aide Manafort charged with US tax fraud over Ukraine work)