「縄文VS.弥生」から考える変革へのヒント

日本人の根底にある2つの美意識

2017年10月30日(月)

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縄文土器 (写真:イメージ・アイ/アフロ)

日本の美の原型は、縄文土器と弥生土器にある

 ミュージシャン池田貴史のソロプロジェクト「レキシ」が、結構好みだ。「歴史縛りファンクネスバンド」と自称しているのだが、歴史を題材にした歌詞を、耳に残るメロディとタイトなリズムに乗せて、それにユーモアをたっぷり振りかける。こういう趣向の曲が多く、ついつい聞きいってしまう。

 そんな曲のひとつに、「狩りから稲作へ」というのがあり、その冒頭のリフの部分が耳について離れない。「縄文土器、弥生土器、どっちが好き」というリフで、曲中何度も繰り返される。

 話は変わるが、縄文土器と弥生土器のどちらが好きか、というのは、日本の美的感覚を考える上で、実はかなり本質的な問いらしい。

 哲学者谷川徹三氏が昭和46年に出された本に『縄文的原型と弥生的原型』(岩波書店)というのがある。谷川氏は、同書の中で「日本の美の原型は縄文土器と弥生土器とにこれを見ることができる」と述べる。

 縄文土器と土偶を日本の美の基底をなすひとつのあり方とした上で、その特徴は、「動的、装飾性、有機性、(ときに)怪奇」と定義。

 それと対照的に、弥生土器と埴輪の美の性格は「静的、機能性、無機性、優美」であるとされている。

弥生土器 (写真:PIXTA)

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「「縄文VS.弥生」から考える変革へのヒント」の著者

御立 尚資

御立 尚資(みたち・たかし)

BCG シニア・アドバイザー

京都大学文学部卒。米ハーバード大学経営学修士。日本航空を経てボストン コンサルティング グループ(BCG)に入社。BCG日本代表、グローバル経営会議メンバー等を歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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鈴木 幸一 インターネットイニシアティブ(IIJ)会長