1桁発進に主演の篠原涼子も大ショック?

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 月9をめぐってフジテレビがますます大混乱に陥っている。女優・篠原涼子(44)が主演する月9ドラマ「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」が23日にスタートしたが、初回の平均視聴率は9・0%と、いきなり2桁にも届かない低空飛行となった。だが、この結果に対し制作サイドは「編成の判断ミスで“2つのハンディ”があった」と怒り心頭だという――。 

「民衆の敵――」は、夫婦同時に仕事を失った篠原演じる新米ママが、市議会議員選挙に立候補し、市政や社会の悪を相手に奮闘するエンターテインメント。共演者には高橋一生(36)、古田新太(51)、前田敦子(26)、石田ゆり子(47)らを配したが、いきなり1桁という最悪の船出となってしまった。この低視聴率について、制作サイドはフジの編成に怒り心頭に発しているという。

 同ドラマはもともと16日に初回を放送する予定だったが、16日は「衆議院選挙公示期間中に当たる」との理由で、投開票後の23日に放送することを決めたのは周知の通り。

 この判断についてフジは「第1話に選挙のシーンがあり、当初予定しておりました10月16日が衆議院選挙公示期間中に当たることから、総合的に判断し、変更することにいたしました」と説明した。

 だがフジ局内では「女性が政界に進出するドラマは、小池百合子東京都知事(希望の党代表)を想像させる。日枝久・元フジテレビ会長が安倍晋三首相と盟友であることは有名で、今回の総選挙は『安倍VS小池』という構図になっていたから、編成が日枝氏に“忖度”して月9スタートを1週間遅らせた」とみられているのは、本紙でも既報した。

 ただでさえ1週遅れのスタートというハンディを背負わされたが、それだけでは済まなかった。

 初回の放送には別の障害も重くのしかかっていたのだ。それは「プロ野球クライマックスシリーズ ファイナルステージ 広島×DeNA」。この試合をフジは午後7時から放送したが、月9の開始時間になっても試合はまだ終わっておらず中継を延長。結局「民衆の敵」は、30分遅れて9時半スタートとなってしまった。

「昔ほどの視聴率は取れなくなったとはいえ、フジにとって月9は、今でもドラマの看板枠。その初回を1週遅らせたうえ、プロ野球中継延長のため、いきなり30分遅れのスタートとなれば、そりゃ視聴率に影響しますよ。制作からは『予定通りに1週前に放送しとけばよかった!』『編成はどこまで迷惑をかけるんだ』などと、怒りの声が渦巻いている」(フジテレビ関係者)

 他の民放関係者も、クライマックスシリーズを放送したフジの判断に首をかしげる。

「この試合は、フジ系列のテレビ新広島が制作したから関東でも放送したんだろうけど、フジの編成は断ることもできたはず。実際にセ・リーグのファイナルステージを関東の地上波で放送したのは、20日と23日のフジだけ。18日は日本テレビ系、19日はTBS系だったが、いずれも関東では放送しなかった。しかも23日の『広島×DeNA』の平均視聴率は10・6%にとどまった。わざわざ野球中継を延長して月9のスタートを30分も遅らせる必要はなかったのでは?」

 月9の初回が2桁に届かなかったのは、1~3月期の「突然ですが、明日結婚します」以来のこと。しかも同ドラマは全9話の平均視聴率が6・7%と月9史上ワースト記録を更新した。「民衆の敵」も同じ道をたどるのか?

(視聴率は関東地区、ビデオリサーチ調べ)