世界最小LTE対応スマホを謳う「Jelly Pro」をレビュー! |
日本向けサービスも提供開始されたクラウドファウンディングサイト「Kickstarter」にて2017年5月に世界最小LTE対応スマートフォン(スマホ)を謳う「Jelly」および「Jelly Pro」の出資が募られ話題になりました。
筆者もJelly Proに出資し、ほぼ予定通りに9月に手元に届きましたので少し遅くなりましたが、ようやく香港に渡航する機会がありましたので、通電および通信を行ってじっくり使ってきました。そこで今回、小さいながら快適に動作する超小型スマホのJelly Proをレビューしたいと思います。
なお、JellyおよびJelly Proは執筆時点で日本国内で法的に通常利用して良いことを示す技術適合証明などの認証(いわゆる「技適マーク」)がありませんので、購入や使用についてはすべて自己責任となりますのでご注意ください。
JellyおよびJelly Proはディスプレイが約2.45インチFWQVGA(240×432ドット)で、筆者が普段使用しているスマートウォッチ「Apple Watch」の42mmと比べてもバンドを含めると大差はなく、十分に小さいことがわかります。サイズは約92.3×43×13.3mm。
このサイズの画面ではありますが、タッチ操作による文字入力は、QWERTYキーボードでもストレスをほとんど感じることがないくらいタッチパネルの感度が良いです。
また外観としては2.5Dラウンドガラスでディスプレイを覆っているため、保護フィルムではディスプレイ面を全部保護することは難しいようです。
なお、JellyとJelly Proの違いは内蔵メモリー(RAM)と内蔵ストレージの違いで、Jellyは1GB RAMおよび8GBストレージ、Jelly Proは2GB RAMおよび16GBストレージとなっています。
手で掴んでしまえば本体が見えなくなるほど小さく、他のスマホなどの携帯電話のストラップとして付けるといったネタにもできそうです。
スペック的にもMediaTek製のクアッドコアCPU「MT6735」と2GB RAMでガツガツとゲームをするのには向かないかもしれませんが、電話やメールなどをする分には文句のないスペックとなっています。
ただし、香港で1日メインとしてこのJelly Proを使用しましたが、Twitterの公式アプリではプロフィール画像、写真付きのツイートがタイムラインで表示されず、ツイートをタップして詳細を表示しなければ見ることができないなどの不便さがありました。
とはいえ、OSもAndroid 7.0(開発コード名:Nougat)を搭載しており、Twitterならサードパーティー製アプリも無料から有料までたくさんあるので、この辺りは自分に適したアプリを探せば問題は解消されそうです。
カメラは背面のリアカメラが約800万画素センサー、フロントカメラが約200万画素センサーとなっており、特に画質が良いわけではありませんが、メモ程度には使えるでしょう。
また電池持ちに関しては950mAhのバッテリーを搭載し、このサイズなので仕方ないかもしれませんが、普通にきっちり使うと丸1日は持ちません。
TwitterやYouTube、ゲームを少し、と筆者が普段通りの使い方で使ってみて半日も経たずに20%を切りましたので、モバイルバッテリーが必須という状況になってしまいました。
コインポケットに入るサイズで便利なのですが、財布とJelly Proだけで済まそうとすると電池切れになり、ただの文鎮にしかなりませんのでメインスマホとして使用するには少し難しいかもしれません。
その他、無線LAN(Wi-Fi)やBluetooth、位置情報取得(GPS)、ジャイロセンサーといったところについてはひと通り対応していますが、NFCは非搭載。このサイズ感なのでテザリングするスマホと接続する際にNFCが付いていないのは不便かもしれません。
またVoLTEに対応していますが、VoLTEをオンにしていると通話を受けないことがある不具合があります。これは4G拡張モードをオフにすれば治るようです(10月10日に行われたアップデートにて少し改善されたようですが、筆者の環境では確認できていません)。
サイズが小さいのが売りであり、デメリットでもあります。実際に筆者は小さいがために一度、家の中で失くしました。ですが、小さなこのJelly Proは細部までしっかりと作り込まれており、子供用スマホとしていいかもしれません。
対応周波数帯もNTTドコモが利用するBand 19(800MHz帯)やソフトバンクが利用するBand 8(900MHz帯)にも対応しており、日本でも使いたいところですが、一部で技適マークを取得するといった発表を行なっていたところもあったものの、現時点では進展はないようです。
海外で使うという場合であれば、新たに開発元であるUnihertzが公式Webストアもオープンしていますし、今でも購入は可能ですので気になる方はチェックしてみてください。
ディスプレイ | 約2.45インチ240×432ドット(タッチパネル対応) |
本体色 | ブラック、ホワイト、ブルー |
サイズ | 約92.3×43×13.3mm |
質量 | 約60.4g |
OS | Android 7.0 Nougat |
SoC | MediaTek製「MT6735」(1.1GHzクアッドコアCPU) |
内蔵メモリー | 2GB |
内蔵ストレージ | 16GB |
外部ストレージ | microSDXCカード(最大256GBまで) |
バッテリー | 950mAh(交換可能) 待受1週間、連続3日間 |
カメラ | 前面200万画素、背面800万画素 |
外部接続 | microUSB端子、3.5mmイヤフォンマイク端子 |
SIMカード | nanoSIMカードスロット×2(FDD-LTE、TD-LTE専用/GSM専用) デュアルSIMデュアルスタンバイ(4G+2G)対応 |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n準拠(2.4GHzおよび5.xGHz) |
Bluetooth | 4.0 |
センサー | GPS、加速度センサー、電子コンパス、ジャイロスコープ |
対応バンド | GSM:850MHz(Band 5)、900MHz(Band 8)、1800MHz(Band 3)、1900MHz(Band 2) W-CDMA:850MHz(Band 5)、900MHz(Band 8)、1900MHz(Band 2)、2100MHz(Band 1) FDD-LTE:Band 1、2、3、4、5、7、8、12、17、19、20 TD-LTE:Band 40 |
パッケージ内容 | 本体、充電器、USBケーブル、マニュアル |
記事執筆:hiroaki
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